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2011 年度 実績報告書

キュウリ奇形果発生機構の動的解析

研究課題

研究課題/領域番号 22580285
研究機関茨城大学

研究代表者

田附 明夫  茨城大学, 農学部, 教授 (70201613)

キーワードCsSEF1 / キュウリ / 光合成産物欠乏 / 呼吸速度 / 奇形果 / 果実成長 / マーカー遺伝子 / 光合成産物分配
研究概要

昨年度に見出されたキュウリの摘葉によって果実で劇的に発現が高まる遺伝子がキュウリの体細胞胚発生時に誘導される遺伝子CCCH Zinc finger遣伝子であるCsSEF1と相同性が高かったので、5'-RACEを行い、全長cDNAを得て塩基配列を解析したところ、完全に一致した。また、cucurbit genome databaseにおいてBLASTを行ったところ、相同性が高い遺伝子は1コピーのみだった。そこで、我々の遺伝子がみCSEF1であることが明らかになった。
キュウリ植物体を暗黒条件に置くと、室温・果実温30℃では、果実の呼吸速度が直ちに低下した。一方、室温・果実温25℃では、朝暗黒条件に置いた場合、翌日の6時までは呼吸速度は低下せず、その後急速に呼吸速度が低下した。このとき、CsSEF1の発現は暗黒に置いた当日の夕方には高まっていなかったが、翌日の昼には顕著に高まっていた。このことは、CsSEF1の発現が、摘葉に伴う水ストレス等によるのではなく、光合成産物の欠乏に関係すること、CsSEEF1は光合成産物の欠乏と果実の成長の低下に至る信号伝達系のどこかで機能しており、光合成産物欠乏のマーカー遺伝子になりうると考えられた。
尻細り果はNaC1 60mMを添加した水耕栽培において、通気頻度を下げた時にのみ生じた。これは、呼吸速度のカタストロフ的な低下を伴っていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

有力なマーカー遺伝子を同定した。

今後の研究の推進方策

塩ストレスや果実温を独立に制御する処理などによる呼吸速度の変化を調べ、その際のCsSEF1の発現について検討する。また、果実や葉の糖やデンプン含量の処理による変化を調べる。また、CsSEF1が葉などで発現するか検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Effects of fruit load on fruit growth, mesocarp starch grain appearance and sucrose catalysing enzyme activity in gynoecious cucumber fruit2011

    • 著者名/発表者名
      Boonkorkaew, P., Tazuke, A., Hikosaka, S., Mine, Y., Sugiyama, N.
    • 雑誌名

      Environmental Control in Biology

      巻: 49 ページ: 119-125

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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