研究課題/領域番号 |
22580286
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
小松崎 将一 茨城大学, 農学部, 准教授 (10205510)
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研究分担者 |
白戸 康人 独立行政法人農業環境技術研究所, 農業環境インベントリーセンター, 主任研究員 (30354062)
三浦 重典 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生産体系研究領域, 主任研究員 (50355327)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | カバークロップ / 不耕起 / 土壌炭素 / 温暖化緩和 / プラウ / ロータリ / ヘアリーベッチ / ライムギ |
研究概要 |
本研究では異なる農地の管理方法が土壌炭素貯留量に与える影響についてRothC改良モデルを用いて検証した.そこでは,カバークロップ利用による土壌炭素貯留量の長期モニタリングデータを用いて,モデルパラメータを設定し,農作業管理方法と土壌炭素貯留量の将来予測を行った.これによってどの農地管理方法がどの程度土壌炭素貯留量を変化させるかを明らかにし,より環境保全に適しているかを検証した. 圃場試験を茨城大学付属FSセンター内黒ボク土圃場にて,耕うん3水準(不耕起,プラウ,ロータリー)とカバークロップ3水準(休閑,ヘアリーベッチ)を組み合わせて,2003年より現在まで試験を行い,実測データとして毎年2回土壌炭素を計測した.モデルは黒ボク土用に改良されたRothC改良モデル(白戸,2006)を使用した. まずモデルの予測値と実測値を比較した結果,ロータリ区,不耕起区ではモデルによる予測値と圃場試験の実測値と良く一致した(R2=0.8454).モデルから耕うんおよびカバークロップ利用体系別に30年後の土壌炭素貯留量を予測した.不耕起体系では,冬作休閑においては土壌炭素貯留量が漸減するのに対し,ヘアリーベッチ体系では土壌炭素貯留の増減は認められず,ライムギ体系においては土壌炭素貯留量が増加し,休閑との差異が22.8MgC/haを示した.また,ロータリ体系では,不耕起体系とほぼ同等の土壌炭素貯留量の推移を示したが,30年後の土壌炭素貯留量は,ライムギにおいて不耕起体系よりも5.1MgC/ha低い値を示した. これらの結果から,農作業体系の継続による30年後の土壌炭素貯留量を予測すると,冬作休閑体系で,初期土壌炭素よりも22.7MgC/ha減少するのに対し,不耕起やロータリ体系にライムギを組み合わせた体系では,それぞれ13.0および9.7MgC/ha増加することが予測された.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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