研究課題
予め青果物水分の一部を脱水した後、凍結貯蔵を行うデハイドロフリージング(以下DF)において、脱水、凍結、解凍、復水におけるそれぞれの最適操作条件の検討と把握、特に脱水時において水分分布が均一になる脱水法(マイクロ波乾燥と減圧乾燥法の組合せ)を提案し、その後の凍結、解凍、復水後に生鮮物より近い鮮度を得ることが可能な方法、条件の把握を目的とした。[実施]:脱水;試料質量の5~20%減まで試料内部の水分分布を均一にするため、マイクロ波と減圧の交互乾燥による脱水。凍結;-40℃でのブライン凍結法による凍結。解凍・復水:5℃,40℃の水中における1~10分間の浸漬。浸漬後、直ちに0℃の冷水に浸漬。品質評価:電気的性質(細胞膜の健全性評価);電気インピーダンスを測定し、Cole-Coleプロットより評価。細胞観察;凍結状態における細胞構造の蛍光顕微鏡による観察。色彩変化は色彩色差計、果肉硬度およびレオロジ特性はレオメータで計測。化学的性質;ビタミンC(還元型アスコルブン酸)等の成分変化を測定。これより併用脱水のDF適用への有効性を示し、日本食品科学工学会誌へ24年3月掲載。ブランチングでは、ブランチングへのマイクロ波の適用に関してジャガイモを対象とし、日本食品科学工学会誌へ23年7月掲載。これに先立ち、調理用トマトのブランチングと乾燥へマイクロ波を適用した研究は22年5月に日本食品科学工学会誌へ掲載され、同論文賞を受賞。さらに、イモ類のマイクロ波ブランチングと栄養成分の熱湯への流出に関する理論的考察に関して25年1月に同誌へ掲載。また、マイクロ波乾燥による乾燥野菜の吸水特性について24年8月、リンゴ果実の乾燥における乾燥に伴う表面の硬化および褐変についての防止策について24年11月にそれぞれ日本食品科学工学会誌へ掲載。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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