研究課題
1.青果物の紫外線・赤外線照射による初発菌の制御と相乗殺菌効果の解明(1)UV・IR照射装置の開発と相乗殺菌効果の解明 代表的な腐敗菌(カビや酵母)に電磁波を照射し、UV・IR殺菌の相乗効果について考究した。Rhodotorula mucilaginosaに対して初発菌数を二桁減少させるためには、IR(5.6mW/cm^2/nm)→UV(20m/cm^2)照射では、IR20秒以上、UV5秒以上の照射が、UV→IR照射では、UV5秒以上、IR30秒以上の照射が必要であることが明らかとなった。(2)数値流体力学(CFD)アプローチによるUV・IR照射殺菌予測モデルの構築 IR照射によるPDA培地の加熱実験を行った。IR照射距離を90mm~150mmに調整し、培地表面温度を実測するとともに、水分蒸発を考慮したIR照射モデルによる温度変化予測を行った。その結果、予測精度±2.0℃以内で予測が可能であった。このモデルを用いてCladosporium sp.等の最適殺菌時間を明らかにした。2.マルチエージェントシステムによるバイオフィルム形成パターンの解析と除去 マルチエージェントによるバイオフィルム形成シミュレーションを行った。バイオフィルムの形成パターンは初発菌数に大きく依存すること、細胞外多糖類の産出が形成パターンに影響江夫与えることが分かった。3.CFDによる生産・流通システムの空調衛生管理生産・流通システム内において微生物の増殖を抑制する空調管理について考究した。本年度は、微生物が埃塵とともに施設内を浮遊・拡散する気-固二相流CFDモデルを構築し、粒子追跡法により流れを可視化した。また、冷却モデルに輻射の影響を加え、予測精度の向上に努めた。
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Food Control
巻: 22 ページ: 375-380
Journal of Food Engineering
巻: 104 ページ: 565-570