研究課題/領域番号 |
22580298
|
研究機関 | 東京情報大学 |
研究代表者 |
PARK JongGeol 東京情報大学, 総合情報学部, 講師 (40337770)
|
研究分担者 |
朴 壽永 東京情報大学, 総合情報学部, 研究員 (10573165)
原 慶太郎 東京情報大学, 総合情報学部, 教授 (20208648)
|
キーワード | メタン / 森林 / GOSAT / 東アジア / SCIAMACHY |
研究概要 |
本研究では、植物体がメタン(CH4)の重要な発生源であるとのE.Kepplerの実験結果から、衛星データ(GOSATとSCHAMACHY)や地上観測データ(WDCGG)を用いてGlobal的観点からメタン発生源について研究を行う。 衛星解析分野では、GOSATとMODISデータを用いた結果、東南アジアの水田のメタン発生とNDVIとの傾向が同じであることが確認できた。水田の場合、植生が成長するとメタン発生も多くなることが分かった。また、SCIMACHYによる2003年からの2011年まで9年間の時系列解析では、東南アジアの水田のみならず、南アメリカの熱帯雨林地域で水田と同じ程度のメタンが発生していることが新たに分かった。熱帯雨林地域における気温や植生指数との相関がみられないため今後詳しく発生原因について調べる必要がある。 衛星観測によるGlobal的なメタンの増加量は年間4-5ppbであったが、WMOで発表した最近10年間の平均年増加量の2.2ppbとは2倍程度の差がある。その原因についても今後調べる必要がある。 WDCGGによる地上メタン発生解析では森林や畑の植生域からのCH4発生を評価するため、WDCGGデータを用い、屋外の広範囲を対象にCH4発生を評価する手法のGEP Methodを考案・適用した。与那国島の年平均CH4濃度1820ppbのうち18ppbがサトウキビを主とした植生域から、綾里では年平均CH4濃度1854ppbのうち24ppbが主に森林の植生域からのCH4発生に由来する濃度と推定された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2011年の目標である、1.衛星によるメタン濃度変化抽出と発生源については予定通りに研究が進んだ、2.WDCGGデータによる地上観測解析ではGEP METHOD提案し現地の植生図と土地利用状況によってメタンの発生源と発生濃度について推定が可能になった。
|
今後の研究の推進方策 |
今後の研究課題は、衛星観測によって得られた結果(メタン発生源とメタン排出量)についてその原因を調べる必要がある。地上観測ではGWP Methodによる解析を増やし衛星との比較を行う必要がある。
|