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2012 年度 実績報告書

反芻動物の脂肪肝促進要因としてのアルコールの代謝と作用

研究課題

研究課題/領域番号 22580310
研究機関広島大学

研究代表者

谷口 幸三  広島大学, 生物圏科学研究科, 教授 (30093777)

研究分担者 小櫃 剛人  広島大学, 生物圏科学研究科, 准教授 (30194632)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード反芻動物 / エタノール / 脂肪肝
研究概要

ヒツジの内臓組織での糖・アミノ酸・脂質の代謝に及ぼす栄養水準とエタノール摂取の影響について検討した。第一胃カニューレと内臓血管カテーテルを装着したヒツジ6頭を用いた。高栄養(維持エネルギーの1.7倍)と低栄養(同0.7倍)の栄養水準それぞれに、体重あたり1.5g/日のエタノールを第一胃内へ注入する区およびエタノール無注入の区を設け、1期7日間とする4期の反転法で試験を行った。飼料は6時間ごとに等分給与し、エタノールは飼料給与直後に毎回1/4日量を投与した。各区とも7日目に採血を行い、各種代謝物およびホルモンの濃度と内臓組織での正味流量を測定した。エタノール区での血漿エタノールのピーク値は、栄養水準にかかわらず4mM程度であった。酢酸の正味吸収量は高栄養区で高く、エタノール区で低下した。酢酸の内臓組織からの正味放出量は、高栄養区ではエタノール注入に伴い低下したが、低栄養区では増加した。グルコースの正味吸収量と糖新生量にはエタノール注入の影響はなかった。乳酸の正味吸収量はエタノール区で低下したが、肝静脈への正味放出量はエタノール区で数値的に増加した。アラニンは逆に、エタノール区で正味吸収量が増加し肝静脈への正味放出量は低下した。トリグリセリドの動脈濃度と肝静脈への正味放出量は、エタノール区で高い傾向を示した。インスリンとグルカゴンの内臓組織での正味流量にはエタノールの影響は認められなかった。以上の結果から、エタノール摂取による糖・脂質・アミノ酸代謝の変動は、酢酸を除いて栄養水準による影響を受けないこと、また長期のエタノール摂取によって、肝臓での脂肪合成が増加することが示唆された。
こうしたエタノール摂取の糖・脂質代謝に対する影響は、別途実施した妊娠ヒツジへのエタノール経口給与試験において、グルコース濃度が低下、トリグリセリド濃度が上昇したことによっても確認できた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Effects of ethanol on splanchnic nutrient metabolism in sheep at different intake levels2013

    • 著者名/発表者名
      Obitsu T, Nishimura K, Udaka Y, Sugino T, Taniguchi K
    • 学会等名
      4th International Symposium on Energy and Protein Metabolism and Nutrition
    • 発表場所
      Sacramento, CA. USA.
    • 年月日
      20130909-20130912
  • [学会発表] 栄養水準の違いがヒツジのアルコール代謝に及ぼす影響

    • 著者名/発表者名
      小櫃剛人,西村加奈子,宇高優美,杉野利久,谷口幸三
    • 学会等名
      関西畜産学会第62回大会
    • 発表場所
      和歌山市

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公開日: 2014-07-24  

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