研究課題/領域番号 |
22580313
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
室山 泰之 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 教授 (70314242)
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研究分担者 |
森光 由樹 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 講師 (20453160)
阿部 豪 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 特任助教 (20528252)
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キーワード | 野生鳥獣管理 / 被害管理 / 行動特性 / 運動特性 |
研究概要 |
本年度は、昨年度に引き続き、1)集落周辺に出没するシカの生態及び行動特性の解明と、2)野外行動実験による知覚及び運動特性の解明という2つの研究課題を並行して実施した。1)の課題については、被害発生地域において、集落周辺に生息するニホンジカの行動を赤外線カメラ(動画)による自動撮影装置を用いて記録し、集落への侵入経路や、そのときの行動の特徴について解析を行った。また、本年度も集落に出没し捕獲されたメス1頭にGPS発信器を装着し、その後の行動を追跡する計画であったが、こちらについては実施できなかった。データ分析の結果、昼夜で行動範囲や場所が大幅に変わること、捕獲装置(ワナ)への警戒心が持続することなどが確認されたほか、集団の大きさや構成が季節的に変化することなども明らかとなった。2)の課題については、昨年度は、京都精華大学キャンパス内に飼育されている個体と野生個体を対象に、音声に対する反応や馴化の過程にあらわれる行動の変化などについて収集した資料の予備的な解析をおこなった。最終年度となる次年度は、昨年度及び一昨年度の2年間に蓄積したビデオ資料を詳細に分析することによって、集落出没個体の行動特性や新規物に対する反応、行動の時間的な変化などについて分析を行なうとともに、それらの結果を踏まえて、飼育個体を中心にさまざまな実験を行い、知覚や運動特性に対する知見を蓄積し、当初の目的である被害管理についても検討を行なう予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
野外観察によるビデオ資料の収集に重点を置いたため、ビデオ資料の解析があまり進んでおらず、当初予定していた飼育下のニホンジカを対象とした行動特性の実験的な研究がほとんど行なえていないため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度前半にビデオ解析を集中して行ない、その結果をもとに当初の目的である知覚や運動特性の解明につながる実験を飼育下のニホンジカを対象として行なう予定である。
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