2 型糖尿病(T2D)モデルマウスである KK-Ay/TaJcl マウスに消化管内寄生虫であるHeligmosomoides polygyrus (Hp) を感染させて 2 型免疫応答を誘導し、糖尿病病態の変化、非炎症性マクロファージ(AAMacs)の分化、および糖輸送担体の発現について調べた。その結果、線虫感染によって 2 型サイトカイン遺伝子の発現が上昇し、AAMacs が誘導され、小腸における GLUT2 および SGLT -1 の発現が減少し、血糖値の低下、肝臓の炎症や肝機能障害の軽減、脂肪肝の改善傾向が観察された。したがって、Hp 感染によって 2 型サイトカインを増大させ、非炎症性マクロファージを 誘導することは糖尿病病態改善に有効であると考えられた。
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