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2012 年度 実績報告書

染色体脆弱部位に存在する腫瘍抑制因子WWOXの神経および内分泌機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22580341
研究機関日本獣医生命科学大学

研究代表者

鈴木 浩悦  日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 教授 (50277662)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードwwox / 内分泌 / 抗腫瘍因子 / 染色体脆弱部位 / ニューロン / てんかん / 矮小 / 海馬
研究概要

本研究は腫瘍抑制因子WWOXを遺伝的に欠損するlde/ldeラットを用いて、WWOXの生理機能を明らかにすることを目的としている。 lde/ldeラットは、生後の重篤な矮小、聴原性てんかん発作、歩行異常、海馬CA1領域における空胞、精巣の発達異常を呈する自然発症の突然変異体である。これらの多面的異常は、染色体脆弱部位に位置し、腫瘍抑制因子と考えられているWWOXの機能喪失型変異に起因する。WWOXは神経系と内分泌系に広範に発現するが、その生理機能はよく分かっていない。そこで、本研究では、 lde/ldeラットの脳の病理発生、内分泌ホルモン動態、腫瘍発生の有無を22から24年度の3年間に渡って調査する。
22から23年度において、特に脳の病理発生の解析から、WWOXが脳の神経細胞で発現しており、WWOXを欠損するlde/ldeラットでは神経細胞数が減少していることが判明した。このことから、WWOXは正常な神経細胞数の維持に必要であり、lde/ldeラットにおけるてんかんや神経内分泌学的異常の発生に神経細胞数の減少が寄与している可能性が考えられた。
本年度は神経細胞数の減少の原因を明らかにするため、細胞死と細胞増殖活性の調査を行った。lde/ldeラットで空胞変性の見られる海馬を含む脳の各領域においてアポトーシスの亢進は見られなかった。さらに、生後初期のBrdU取込実験により、神経細胞の分化と増殖が起こるとされる海馬歯状回の顆粒層細胞層(SGZ)と側脳室周囲の側脳室下帯(SVZ)の増殖活性を比較したところ、SGZでは明かな差異が見られなかったのに対し、SVZではlde/ldeでBrdU陽性細胞数の顕著な減少が確認された。このことは、lde/ldeラットの脳で観察される神経細胞数の減少が神経幹細胞からの分化・増殖の異常に起因している可能性を強く示唆している。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] The microtubule-associated protein astrin transgenesis rescues spermatogenesis and renal function in hypogonadic (hgn/hgn) rats.2013

    • 著者名/発表者名
      Katayama K, Yasuda H, Tochigi Y, Suzuki H.
    • 雑誌名

      Andrology

      巻: 1 ページ: 301-307

    • DOI

      DOI:10.1111/j.2047-2927.2012.00032.x.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Genotyping of exercise-induced collapse in Labrador retrievers using an allele-specific PCR.2012

    • 著者名/発表者名
      Takanosu M, Mori H, Suzuki H, Suzuki K.
    • 雑誌名

      Veterinary Journal

      巻: 193 ページ: 293-295

    • DOI

      DOI:10.1016/j.tvjl.2011.10.018.

    • 査読あり
  • [学会発表] 紡錘体結合タンパク質Astrinの精巣形成過程における役割2011

    • 著者名/発表者名
      栃木裕貴
    • 学会等名
      第154回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      岩手大学
    • 年月日
      2011-09-16
  • [学会発表] ゴルジ体タンパクGiantinの欠損が細胞の増殖およびゴルジ体の形成に及ぼす影響の解析2011

    • 著者名/発表者名
      片山健太郎
    • 学会等名
      第154回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      岩手大学
    • 年月日
      2011-09-15
  • [学会発表] 両側性腎低形成症(HPK)ラットにおける腎線維症および糸球体肥大の免疫組織学的解析2011

    • 著者名/発表者名
      安田英紀
    • 学会等名
      第154回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      岩手大学
    • 年月日
      2011-09-15

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公開日: 2014-07-24  

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