研究課題/領域番号 |
22580346
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
高橋 秀彰 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 畜産草地研究所・家畜育種繁殖研究領域, 主任研究員 (80399427)
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研究分担者 |
力丸 宗弘 秋田県農林水産技術センター, 畜産試験場, 研究員 (90500885)
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キーワード | 鶏 / アラキドン酸 / デルタ6デサチュラーゼ / 遺伝子多型 |
研究概要 |
ニワトリのデルタ6デサチュラーゼ(D6D)遺伝子の発現制御領域に存在する一塩基多型(SNP,AまたはG)が、同遺伝子の発現調節に及ぼす影響を明らかにするため、ルシフェラーゼレポーターアッセイを用いて、プロモーター活性を測定した。その結果、A型およびG型の間には、プロモーター活性に有意差が認められなかった。 比内鶏、軍鶏などのいわゆる「地鶏」品種のほか、ロードアイランドレッド種、白色プリマスロック種、白色コーニッシュ種など、商業鶏生産に汎用されている西洋品種における、D6D遺伝子のSNPの出現頻度を、ミスマッチ増幅変異分析法(Mismatch Amplification Mutation Assay、MAMA)を用いて検出した。比内鶏、岐阜地鶏、地頭鶏および土佐地鶏では、A型頻度:1であり、A型に固定していた。軍鶏では、A型頻度:0.43(G型頻度:0.57)であった。ブロイラー鶏種では、白色プリマスロック種では、A型頻度:0.09(G型頻度:0.91)、白色コーニッシュ種では、A型頻度:0.83(G型頻度:0.17)であった。 同日艀化した商業用ブロイラーの雛を、同一環境下で8週齢まで飼育し、D6D遺伝子のSNPともも肉の脂肪酸組成の関連性を調査した。商業用ブロイラーでは、A型頻度:0.71(G型頻度:0.29)であった。脂肪酸組成では、G/G型のアラキドン酸(飴)およびドコサヘキサエン酸(DHA)割合が、A/A型に比べて有意に高かった。SNPアリルの効果を推定したところ、GアリルのAAおよびDHA割合は、Aアリルに比べて有意に高かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
提案書に記載された計画通り、研究が進展しているため、(2)とした。
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今後の研究の推進方策 |
24年度は、研究課題の最終年度であるため、論文公表、学会発表等を通し、研究成果の普及に努める。
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