研究課題/領域番号 |
22580346
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
高橋 秀彰 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, その他部局等, 研究員 (80399427)
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研究分担者 |
力丸 宗弘 秋田県農林水産部(農業試験場、果樹試験場、畜産試験場、水産振興センター及び森林技, その他部局等, 研究員 (90500885)
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研究期間 (年度) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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キーワード | ニワトリ / 遺伝子 / デルタ6デサチュラーゼ / 一塩基多型 / 鶏肉 / アラキドン酸 |
研究概要 |
鶏肉のおいしさの指標であるアラキドン酸(AA)含量の遺伝的改良を目的として、デルタ6デサチュラーゼ(D6D)遺伝子の解析を行った。その結果、D6D遺伝子の5'上流のプロモーター領域に、一塩基多型(SNP、AまたはG)の存在を確認した。同SNPが、遺伝子発現に及ぼす影響を明らかにするため、ルシフェラーゼレポーターアッセイを用いて、プロモーター活性を測定した。その結果、A型とG型の間には、プロモーター活性に有意差は認められなかったが、G型の方が活性が高い傾向にあった。 比内鶏、軍鶏などの日本在来品種の他、白色プリマスロック種、白色コーニッシュ種など、商業鶏生産に用いられる西洋品種における、D6D遺伝子のSNPの出現頻度を、ミスマッチ増幅変異分析法を用いて検出した。比内鶏、岐阜地鶏、地頭鶏および土佐地鶏では、A型に固定していた(A型頻度1)。軍鶏では、A型頻度は0.43であった。ブロイラー鶏種の白色プリマスロック種では、A型頻度は0.09、白色コーニッシュ種では、A型頻度は0.83であった。 同日孵化した商業用ブロイラー(チャンキー)の雌雛を8週齢まで飼育し、D6D遺伝子のSNPと鶏肉の脂肪酸組成の関連性を調べた。ブロイラーでは、A型頻度は0.71であった。脂肪酸組成では、G/G型のおよびドコサヘキサエン酸(DHA)が、A/A型に比べて有意に多かった。SNPアリルの効果を推定したところ、GアリルのAAおよびDHAは、Aアリルに比べて有意に多かった。同様に、同日孵化した比内地鶏の雌雛を22週齢まで飼育し、D6D遺伝子のSNPと鶏肉の脂肪酸組成の関連性を調べた。比内地鶏ではA/A型とA/G型だけが検出された、A/G型個体のAAは、A/A型個体よりも有意に高かった。 ブロイラーと比内地鶏の解析結果から、D6D遺伝子のGアリルには、鶏肉のAA含量を高める効果があることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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