研究課題
平成22年度計画と成果1) 自己抗体の高感度検出イギリスウエッブリッジ獣医学研究所から分与していただいたBSE50頭分の血清を一次抗体とし、二次抗体(ウシIgGに蛍光ラベルした)を用いたウエスタンブロッティング法により、自己抗体の網羅的高感度検出を行い、TOF-MSを用いPMF解析およびMS/MS解析した。其の結果、これまで検出できたGFAP以外に抗原蛋白質として、Neurofilament,とPorinとKynesinを検出した。いずれもGFAPと同様に、神経特異的タンパク質がBSE牛の脳内神経細胞の崩壊によって血液中に逸脱し自己抗体が形成されていることが確かめられた。今後新たに見出したタンパク質の自己抗体を検出することでBSE確定診断に有用なデーターを得ることができる。2) GFAP蛋白質の高感度検出本研究では、予め網羅的に抗体を検出しその抗原を特定することで、次に血液中からその抗原蛋白質つまりターゲットを絞り込むことが出来る。よって、高感度で確実に検出することができる。そこで、溶液中蛋白質をトリプシン消化し、GFAPのみの特異的ペプチドの四重極タンデム質量分析機による検出定量する方法を試みた。其の結果、GFAP消化ペプチドのうち4種のフラグメントを検出出来た。よって今後は、生体試料を用いて同様の試験を行い、このペプチドが検出出来るかどうか試験する予定である。
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