犬の進行性脊髄軟化症(PM)は、胸腰部椎間板ヘルニア(IVDH)に続発する致死的な疾患である。したがって、IVDH発生時にPMに移行する可能性を評価することは治療方針を決定するために重要である。しかしながら、PM発生の可能性を評価するための確たる因子は存在しない。今回、犬の胸腰部IVDH症例の血清中マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)活性を測定した。その結果、PM症例の血清中MMP活性値は、健常犬および深部痛覚を消失したIVDH症例(Grade V; GV)と比較して有意に増加した。以上の結果から、血清中MMP活性値はPM発生の評価因子として適用できる可能性が示唆された。
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