研究課題
基盤研究(C)
本研究は、硫黄酸化細菌に存在する無機硫黄化合物を基質とした酵素について詳細な解析を行い、この様な細菌の硫黄代謝に対する理解を深めるとともに、「無機硫黄の酵素化学」という新たな学問領域への知見の蓄積を目的とする。鉄硫黄酸化細菌 Acidithiobacillus ferrooxidans を研究の対象とし、硫黄化合物を代謝する酵素であるテトラチオン酸ハイドロラーゼ(4THase)について詳細な研究を行った。本研究課題において、4THaseをコードした遺伝子(Af-tth)が同定され、大腸菌による組換え発現と封入体による回収、新規な酸性条件下でのrefolding法を開発し、これによる活性型酵素を獲得した。さらにこの活性型酵素を高度に精製し、4THaseの結晶化に成功した。本酵素結晶へのX-線照射により2.15Aの回折像を得た。またMAD/SAD法による位相決定のため、セレノメチオニン(Se-Met)置換した本酵素の結晶の作製を行い、2.8 Aの回折像を得た。これらのデータを基に本酵素の立体構造を決定する作業を行っている。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (11件)
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