研究課題/領域番号 |
22580383
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研究機関 | 富山県衛生研究所 |
研究代表者 |
健名 智子 富山県衛生研究所, 化学部, 副主幹研究員 (60416089)
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研究分担者 |
小玉 修嗣 富山県衛生研究所, 化学部, 主幹研究員 (70360807)
山本 敦 中部大学, 応用生物学部, 教授 (60360806)
藤島 裕典 富山県環境科学センター, 水質課, 主任研究員 (80393099)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 金属キレート剤 / HPLC法 / 水環境汚染 |
研究概要 |
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)を代表とするアミノポリカルボン酸系金属キレート剤(APCAs)は,家庭用品から工業製品に至るまで世界中で大量に使われており,使用後は主に水系に放出される。しかしながらこれらは自然環境中,生体中及び廃水処理工程中で分解されにくい。これまでは高感度かつ実試料に適用できる分析法がなかったため,金属キレート剤の環境動態を詳細に検討した報告例はなかった。申請者らはこれまでにAPCAsをその鉄錯体として逆相液体クロマトグラフ法(HPLC法)により一斉分析する法を開発した。さらに陰イオン交換固相カートリッジを用いた分離濃縮を組み合わせることにより河川水中の微量APCAsを,また活性炭固相カートリッジを用いた分離濃縮を組み合わせることにより海水中の微量EDTAを測定する方法を確立してきた。 APCAsのうちEDTAは食品添加物としても使用されている。本年度はこれまでに開発したHPLC法を食品サンプルに対して適用する方法を開発し,EDTAの分析対象をひろげた。この方法を用いて液体・固体食品中のEDTAを測定し,これらの結果をまとめてFood Chemistry誌に投稿した。 また本年度は,昨年度検討した海水中のジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)の活性炭固相カートリッジを用いる濃縮法を,塩濃度の異なる様々な環境水(河川水・汽水・海水)中のEDTAおよびDTPAを同時に測定できる前処理方法へと改良した。富山県内主要5河川の河口部河川水および河口出口付近の海水について年間を通じて採水を行い,開発した方法を用いたAPCAsの測定および重金属や塩化物イオン等の主要成分の分析も合わせて行った。本研究は環境水中APCAsの分析方法を確立し,広く水環境中のAPCAsの分析を行いその動態を解析することを目的としており,今後は得られたデータの解析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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