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2010 年度 実績報告書

非アミド型炭素-窒素軸不斉化合物の触媒的不斉合成と不斉反応への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22590015
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

北川 理  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (30214787)

キーワードアトロプ異性 / 軸不斉 / インドール / パラジウム / 不斉ホスフィン / 不斉触媒 / アミノ環化
研究概要

今年度は,非アミド型炭素-窒素軸不斉化合物としてアトロプ異性N-(2-tert-butylphenyl)indoleを考案し,その触媒的不斉合成と絶対配置の決定を目的に検討を行なった.
すなわち,アキラルなN-(2-tert-butylphenyl)-2-alkynylanilineの5-エンドヒドロアミノ環化反応を(R)-SEGPHOS-PdCl_2触媒存在下行なったところ,炭素-窒素不斉軸を有するアトロプ異性インドールがエナンチオ選択的に得られることを見いだした.反応のエナンチオ選択性は基質の構造に依存し,例えば,フェニルアルキニル基のベンゼン環上の立体効果ならびに電子密度によって,不斉収率は大きく変化する.反応の不斉収率は最大83%eeであり,必ずしも満足できるものではないが,本反応は非アミド型炭素-窒素軸不斉化合物の最初の触媒的不斉合成例である.また,オルトアルキニルアニリンの5-エンドヒドロアミノ環化反応は,インドール骨格の効率的合成法として多くのグループにより検討されているが,不斉反応への展開はこれまで全く報告されておらず,本反応が最初の例となる.なお,合成した光学活性アトロプ異性インドールは,100℃で24時間加熱してもエナンチオマー過剰率に変化は見られず,その不斉軸は非常に高い回転障壁を有することが判明した.さらに,得られた光学活性アトロブ異性インドールを化学変換し,そのX線結晶解析を行なうことにより,主エナンチオマーの絶対配置を決定した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Catalytic Enantioselective Synthesis of Atropisomeric Indoles with an N-C Chiral Axis2010

    • 著者名/発表者名
      Ototake Nobutaka
    • 雑誌名

      Chemistry A European Journal

      巻: 16 ページ: 6752-6755

    • 査読あり
  • [学会発表] 炭素-窒素不斉軸を有するアトロプ異性インドールの触媒的不斉合成:ハロゲン原子の導入によるエナンチオ選択性の向上と絶対配置の決定2010

    • 著者名/発表者名
      杢屋礼乃
    • 学会等名
      第60回有機合成化学協会関東支部シンポジウム
    • 発表場所
      新潟薬科大学
    • 年月日
      2010-12-04
  • [学会発表] 炭素-窒素不斉軸を有するアトロプ異性環状アミンの触媒的不斉合成2010

    • 著者名/発表者名
      鈴村奈緒美
    • 学会等名
      第60回有機合成化学協会関東支部シンポジウム
    • 発表場所
      新潟薬科大学
    • 年月日
      2010-12-04
  • [学会発表] 炭素-窒素不斉軸を有するアトロプ異性インドールの触媒的不斉合成2010

    • 著者名/発表者名
      森元雄大
    • 学会等名
      第36回反応と合成の進歩シンポジウム
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2010-11-01
  • [備考]

    • URL

      http://www.sic.shibaura-it.ac.jp/~kitagawa/index.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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