研究課題/領域番号 |
22590025
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
小西 天二 同志社女子大学, 薬学部, 教授 (70102366)
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研究分担者 |
中村 憲夫 同志社女子大学, 薬学部, 准教授 (90377268)
小川 優子 同志社女子大学, 薬学部, 助教 (00454497)
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キーワード | オキシピナタニン / 睡眠調節物質 / アミノ酸誘導体 / 作用メカニズム |
研究概要 |
1. アキノワスレグサからオキシピナタニンを効率よく分離する方法を検討:アキノワスレグサのメタノールエキスをダイアイオンHP=20カラム担体を用い分離することにより、挟雑する化合物を効率よく除去できた。得られたオキシピナタニン含有粗分画は、購入した分取リサイクル高速液体クロマトグラフ装置(HPLC)により短時間で純粋なオキシピナタニンを分離することが出来た。また、微量ではあるが、オキシピナタニン類縁物質の単離にも成功したことで、非常に良い分離方法の確立が成立したと思われる。しかし、目的物を高収量単離する方法は、未検討である。 2. オキシピナタニンの睡眠作用の検討:連携研究者の所属する機関において睡眠バイオアッセイ装置を用い、睡眠作用を検討した。マウスにオキシピナタニンを10mg/kgの濃度で腹腔内投与および経口投与したのち、自動睡眠解析ソフトにより脳波を測定した。腹腔内投与では、睡眠作用は観測されなかったが、経口投与では、蓄積睡眠量の優位な増加が認められた。この結果から、オキシピナタニンが直接睡眠作用を示すのではなく、体内の臓器で代謝を受け、その代謝物が作用している可能性が明らかとなった。また、投与量による睡眠作用の変動及び体内のどの臓器で代謝されているかなどの体内動態、どの代謝物が作用本体か検討する必要がある。 3. オキシピナタニンの合成:今のところほとんど進行していない。合成方法のスキームを考案している段階で、グルタミン酸あるいはグルタミンをベースにする合成方法が困難であると考えられた。
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