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2010 年度 実績報告書

気道上皮細胞修復をターグットとした高齢者難治性喘息の治療法の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22590075
研究機関武蔵野大学

研究代表者

山下 直美  武蔵野大学, 武蔵野大学, 教授 (20239974)

キーワードアレルギー・喘息 / 気道上皮細胞 / 老化
研究概要

吸入ステロイド薬の普及により気管支喘息の治療は飛躍的進歩を遂げたが、気道上皮細胞の障害はステロイド薬により改善ぜす、難治化の要因となる。気道上皮細胞をターゲットに細胞の老化および肺構造の老化が高齢者の気道リモデリングの不可逆性を誘導し、難治化に関与する視点から制御法を開発することを目的としている。初年度の成果として1)気道上皮細胞のダニアレルゲン刺激によるサイトカイン産生および刺激伝達系のプロファイリングHuman bronchial epithelial cell line(HBEC)をI型コラーゲンコートしたインサート付き培養プレートで培養する。Confluentになった時点で、上層の培養液を除き空気層培養に移行する。空気層培養後2週間で線毛上皮細胞に分化する。もう一群はIL-13投与し粘液分泌細胞に分化させる。この2種類の細胞について、Lps、polyIC、ダニアレルゲン刺激を行い、サイトカインおよび細胞刺激伝達系に関するアレイを用いて解析を進めている。2)SLURP-1の喘息病態への関与について-マウス喘息モデルおよび培養気道上皮細胞を用いて、SLURP-1が喘息病態では産生が低下する事を明らかにし、原著として報告した。さらにヒトリコンビナントSIURP-1を用いて、マクロファージおよび気道上皮細胞への作用の検討を開始した。3)気道上皮細胞の分化を制御する薬剤としてのクルクミン誘導体の検討-気道上皮細胞は上皮間葉系移行(EMT)を介して、気道リモデリングに関与する事が示唆されている。この経路に介入する方法として、新規クルクミン誘導体の効果を検討し、有効性を示す知見を得た。炎症性サイトカインの抑制効果、TGF-βの刺激伝達を効率よく抑制した。さらに、ステロイドでは抑制できなかった、気道リモデリングの指標としてのSerpine1の抑制効果を明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Down-regulation of secreted lymphocyte antigen-6/urokinase-type plasminogen activator receptor-related peptide-1(SLURP-1), an endogenous allosteric alpha7 nicotinic acetylcholine receptor modulator, in murine and human asthmatic conditions2010

    • 著者名/発表者名
      Narumoto O
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun

      巻: 398(4) ページ: 713-718

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Collagen racemization and deposition in the lungs of aged rats.2010

    • 著者名/発表者名
      Kasai A
    • 雑誌名

      Biochemistry Insight

      巻: 3 ページ: 25-33

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 【吸入ステロイド 最近の考え方】各種ステロイド製剤の特徴2010

    • 著者名/発表者名
      山下直美
    • 雑誌名

      アレルギーの臨床

      巻: 30 ページ: 691-695

  • [学会発表] 気道炎症のクルクミン誘導体による制御とその作用機序の解明2010

    • 著者名/発表者名
      成本治
    • 学会等名
      第60回 日本アレルギー学会
    • 発表場所
      東京フォーラム セミナー室1
    • 年月日
      2010-11-25
  • [学会発表] 喘息病態と気道上皮細胞におけるSLURP-1の発現についての検討2010

    • 著者名/発表者名
      成本治
    • 学会等名
      第50回 日本呼吸器学会
    • 発表場所
      東京フォーラム 展示場
    • 年月日
      2010-04-24

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公開日: 2012-07-19  

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