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2012 年度 実績報告書

ウィルス感染と中枢神経障害に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22590082
研究機関就実大学

研究代表者

末丸 克矢  就実大学, 薬学部, 教授 (50363239)

研究分担者 荒木 博陽  愛媛大学, 医学部附属病院, 教授 (50294450)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード擬似的ウィルス感染 / polyI:C / 中枢神経障害 / 痙攣 / てんかん / 角膜キンドリング
研究概要

ウィルスや細菌などによる末梢性の感染症が、しばしば中枢神経学的障害を惹起することが知られている。従来より、様々な炎症惹起剤を用いた炎症モデルが活用されてきたが、近年、合成2重鎖RNA のポリイノシンポリシチジン酸 (polyI:C)を応用することにより、動物に擬似的ウィルス感染を作製できることが報告され、新たな動物モデルとして注目されている。我々は、これまでに、角膜キンドリングの手法を用いて“てんかんマウス”を作成し、このてんかんモデルにおけるpolyI:C投与の影響を検討した。てんかんマウスは、単回では痙攣を惹起することない電流をマウスの角膜より通電し、この刺激を繰り返すことで最終的に全身性の痙攣発作を惹起する、いわゆる“てんかん原生を獲得したてんかんモデル”を作成した。この“てんかんマウス”にpolyI:Cを投与して角膜キンドリングを調べると有意な痙攣閾値の低下が認められ、その増悪は無処置のマウスを用いた場合と比較して顕著であった。
一方、近年、非ヒストン核蛋白の主要成分であるHigh Mobility Group Box Protein 1(HMGB1)が炎症性メディエーターとして作用すること、ならびに抗 HMGB1単クローン抗体が脳梗塞モデルで顕著な改善効果を示すことが報告され注目されている。今回の検討において、我々はpolyI:Cを角膜キンドリングマウスに投与することによって惹起される痙攣増悪が、抗HMGB1抗体を前処置することで有意に抑制されたことを見出した。従って、“てんかんマウス”にpolyI:Cを投与した擬似的ウィルス感染モデルは、ウィルス感染に伴う痙攣発作などの中枢神経障害の研究に有用であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Involvement of α4β2 nicotinic acetylcholine receptors in working memory impairment induced by repeated electroconvulsive seizures in rats.2013

    • 著者名/発表者名
      Hidaka N, Suemaru K, Kato Y, Araki H.
    • 雑誌名

      Epilepsy Research

      巻: 104 ページ: 181-185

    • DOI

      10.1016/j.eplepsyres.2012.09.017. Epub 2012 Dec 4.

    • 査読あり
  • [学会発表] 角膜キンドリングマウスにおける行動変化と抗てんかん薬レベチラセタムの影響2013

    • 著者名/発表者名
      越智理香,末丸克矢,武智 研志,田坂祐一,田中守,田中亮裕,荒木博陽
    • 学会等名
      第86回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      20130321-20130323
  • [学会発表] 角膜キンドリングを用いた抗痙攣および痙攣増悪作用の評価方法に関する基礎的検討2012

    • 著者名/発表者名
      越智理香,末丸克矢,武智研志,田坂祐一,田中亮裕,田中守,荒木博陽
    • 学会等名
      第22回日本臨床精神神経薬理学会・第42回日本神経精神薬理学会・合同年会
    • 発表場所
      栃木県総合文化センター
    • 年月日
      20121018-20121020

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公開日: 2014-07-24  

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