研究課題/領域番号 |
22590121
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研究機関 | 城西国際大学 |
研究代表者 |
光本 篤史 城西国際大学, 薬学部, 教授 (00276164)
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キーワード | 概日リズム / 生物時計 / 化学物質中毒 / ヘム / ポルフィリン症 / グリセオフルビン / 疾病モデル動物 / 位相 |
研究概要 |
主にグリセオフルビン誘発ポルフィリン症モデル動物を用いて、行動と体温の概日リズムについて精査し、ヘム代謝異常におけるリズム位相の前進とヘム投与による可逆性について明らかにしたことについて、平成23年1月よりAm.J.Physiol.誌に投稿してきた。5回のリバイス作業を経て、平成24年5月現在、受理されることとなり、現在校正作業中である。 また新たな行動指標の設定が、概日リズム研究の進展に寄与することを検討し、一定の指標となる成果をつかんでいる。今後、この指標が一般的に通用する価値ある指標となることを検討し、学会発表から論文投稿へとつなげる予定である。 異なるヘム代謝異常が起こるモデル動物において、概日リズム位相の前進や恒暗条件で概日リズム周期の短縮が見られるなどことを見出しているが、ヘム代謝と概日リズム位相との関係をより明確にするためには、さらなる研究展開が必要とされているところである。 さらには、ヘム代謝異常動物における薬物感受性の違いを見出した知見から、アルコール依存症モデル動物における病態モデルの作製と薬物の影響を検討している。本研究は、今後の展開が期待できるところに来ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に投稿した論文に関しては、5回のリバイス作業を繰り返し、本報告書作成時点でAm J Physiol誌に受理されるところとなり、価値ある成果を果たした。一方で、新たな知見に関しては、当初の目論見とは少し異なる方向の研究展開の方が大きく、当初の研究計画が順調に進展しているとは言い難く、(3)の評価とした。ただし、新たな研究展開の方も、学会発表等一定の成果にたどり着いている。
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今後の研究の推進方策 |
新たな概日リズム指標の評価系に関しては、一般性を検討しつつ、成果発表につなげる。 アルコール依存症モデル動物の構築と、薬物による予防及び治療効果に関しては、今後の研究展開が期待される。
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