• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

qNMR多変量解析を用いた水環境中の有害化合物のモニタリング技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22590127
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

杉本 直樹  国立医薬品食品衛生研究所, 食品添加物部, 室長 (50300918)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードNMR / 多変量解析 / 絶対定量 / 環境分析
研究概要

前年度に引き続き,定量NMR (qNMR)による絶対定量法と多変量解析を応用した方法を検討した.qNMRの定量下限は,測定対象化合物の分子量を200と仮定したとき,標準プローブ付600MHz NMRで210~420 ppm (μg/mL),コールドプローブ付600MHz NMRで46~92 ppm (μg/mL)であることを見出しているが,本年度は,さらに高感度・高精度化を目指し,NMRスペクトルのダイナミックレンジを有効に活用する方法として,WETパルス系列の見直しを行った.しかしながら,WETパルス系列をqNMRに適用したとき,高感度化は達成できたものの,WETパルス照射によりNMRスペクトル全体にひずみが生じ,結果として定量精度の低下が観察され,この現象をパルス系列全体を見直したが解消することができなかった.次に,qNMR多変量解析法の実用化のために,NMRスペクトル解析には関する専門的な知識を要求するため汎用性に乏しいという問題について検討した.この問題を解決するために,qNMRスペクトルが化合物の構造情報と純度(絶対量)をデジタルデータとして正確に保存するという特長を生かし,qNMRスペクトル検索システムの構築を行った.qNMRスペクトル上に観察される各化合物の化学シフト(ppm)と分子内シグナル強度比(%)をXY座標化してライブラリーに保存した.現在までに,qNMRスペクトルライブラリーには農薬を中心としておよそ100種の有害化合物を登録した.また,分析対象のqNMRスペクトルとライブラリーに保存されたスペクトル情報とのシグナル頂点のXY座標の一致度より候補化合物を出力するためのプログラムを作成した.数種の化合物を用いて検索システムを評価した結果,ライブラリーに化合物が登録されていれば,混合物中から複数成分を推定・同定することが可能であることが示唆された.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 定量NMRによるトリコテセン系マイコトキシン類市販試薬の純度決定2012

    • 著者名/発表者名
      田原麻衣子,末松孝子,早川昌子,合田 幸広,小西良子,杉本直樹
    • 雑誌名

      Mycotoxins

      巻: 62 ページ: 111-119

    • DOI

      DOI:10.2520/myco.62.111

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 分析対象の有機化合物の純度は大丈夫ですか?定量NMR による絶対純度測定法の開発2012

    • 著者名/発表者名
      杉本直樹
    • 雑誌名

      日本薬理学雑誌

      巻: 137 ページ: 232-236

    • DOI

      DOI:10.1254/fpj.137.232

    • 査読あり
  • [雑誌論文] NMRによる有機化合物の絶対定量の可能性2012

    • 著者名/発表者名
      杉本直樹 他
    • 雑誌名

      食品衛生学雑誌

      巻: 53 ページ: J228-J233

    • 査読あり
  • [学会発表] 1H NMRの公定書への関わり

    • 著者名/発表者名
      杉本直樹
    • 学会等名
      定量NMRクラブ第1回会合
    • 発表場所
      東京
    • 招待講演
  • [学会発表] qNMRスペクトルデータベース構築の検討

    • 著者名/発表者名
      杉本直樹 他
    • 学会等名
      第49回全国衛生化学技術協議会年会
    • 発表場所
      高松

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi