研究課題/領域番号 |
22590140
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研究機関 | 北海道薬科大学 |
研究代表者 |
猪爪 信夫 北海道薬科大学, 薬学部, 教授 (10191892)
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研究分担者 |
早川 達 北海道薬科大学, 薬学部, 教授 (50337044)
戸田 貴大 北海道薬科大学, 薬学部, 教授 (00254706)
今田 愛也 北海道薬科大学, 薬学部, 准教授 (10557945)
福島 昭二 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (80248103)
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キーワード | 薬学 / 薬剤反応性 / 臨床 |
研究概要 |
1)双胎新生児検査データに及ぼす臍帯血中リトドリン濃度の影響 切迫早産によるリトドリン治療中の臍帯血中リトドリン濃度は母体血中濃度の約1.1倍であることの改訂稿を投稿中である。この結果を参考として、臍帯血中リトドリン濃度と出生時の新生児検査データとの関連性について精査した。全例においてイレウスの報告はなかった。臍帯血リトドリン濃度が高いほど血糖値が低い傾向にあるが、有意差は認められなかった。また、治療を必要とする電解質異常を来した新生児はいなかった。今後さらに例数を増やして、臍帯血中リトドリン濃度と新生児検査データとの関連性を精査する。 2)高感度ラセミ体リトドリン測定法の開発 開発したLC-MSによるラセミ体リトドリン測定法の詳細なバリデーションを行ったところ、特注合成した安定同位体標識リトドリン用いることで定量限界が2.0ng/mLとなり良好な再現性を示した。この測定法を用いてラットにリトドリンを静注後の体内動態を検討したところ、血中濃度推移を再現性よく得ることが可能であった。この測定法の投稿を準備中である。今後、臨床研究に用いる予定である。 新生児の体内動態を多くの症例で詳細に検討するにはより微量の血液試料からの測定が必要であり、LC-MS/MSを用いた測定法の検討を開始し、保持時間約1minでリトドリンを高感度に測定する条件を得た。 3)光学活性リトドリン測定法の開発 これまでのHPLCによるラセミ体の直接光学分割を不揮発性、揮発性移動相を用いて行う条件を得ているが、完全に光学分割するには約1hrの分離時間が必要である。この条件を直接MS分析に組み込むとリトドリンの検出感度が著しく低下するため、HPLCからの溶離液を分取して、再度LC-MS(/MS)分析する必要があることが判明した。現在、定量感度向上の方策を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床研究において必須である倫理員会の承認に時間を要する。また、高感度質量分析の精度を担保するために必要な安定同位体標識薬物の合成を業者に発注したが納入に長期間かかった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究を遂行するには医師との協同が必須であり、また、妊娠している婦人の協力が不可欠である。倫理的な配慮を常に念頭において、安全な分娩を得られるための薬物投与方法の速やかな構築を目指す。
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