研究課題
基盤研究(C)
高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS 及び LC-MS/MS)による血中微量リトドリン濃度測定法を新規に開発した。この方法を応用して、血中リトドリンの直接光学分割測定方法を開発した。また、血液サンプルと口腔粘膜細胞として抽出・精製を行った DNA サンプルからリトドリンの代謝酵素である SULT1A1 の遺伝子多型解析法を確立した。リトドリンの持続注入療法が行われた切迫早産状態にある単胎と双胎妊婦の定常状態における血清中リトドリン濃度を解析したところ、単胎と双胎妊婦における体内動態には有意な差を認めた。また、双胎妊婦からの臍帯血清中リトドリン濃度を解析したところ、リトドリンは容易に胎盤を通過する結果が得られた。同じ母体からの臍帯であっても第1子と第2子では血清中リトドリン濃度に大きな差を認めた。これらのことから、リトドリンを切迫早産治療のために用いる差異には、母体のみならず、胎児も血清中濃度も個人差が大きいことから、血清中リトドリン濃度をモニタリングによる副作用発現の防止が必要と考えられる。今後、主代謝酵素である SULT1A1 の遺伝子多型解析情報の集積も必要である。
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