研究課題/領域番号 |
22590146
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
太田 伸 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (30233125)
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研究分担者 |
大和 進 新潟薬科大学, 薬学部, 教授 (60057370)
立川 英一 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (50146031)
下枝 貞彦 東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (40515087)
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キーワード | アロマテラピー / 補完代替医療 / ストレスマーカー / 唾液中アミラーゼ / クロモグラニンA |
研究概要 |
コルチゾールそのままでは感度が低いため、水酸基をトリメチルシリル誘導体化してGC/MS測定を行った。これまでコルチゾールは、蛍光法やELISA法によって定量されていたが、競合反応や夾雑物の影響が測定精度を高める上で支障となっていた。しかし、GC/MS法を用いることで、類似物質からコルチゾールを分離し、感度を高めることでより正確な濃度算出が可能となった。従来から唾液中のアミラーゼは吸光度測定することでが可能であるが、このアミラーゼの濃度とコルチゾールの唾液中および血液中濃度を比較し、アミラーゼ濃度によるストレス強度の基準値を求めた。 さらに実臨床において、がん化学療法とアロマテラピーを同時に実施し客観的ストレス強度とストレスマーカーとの相関を検討した。アミラーゼはがん化学療法30分で29.61kIU/L(66.47%)に減少し、終了時には77.50kIU/L(230.1%)に増加した。アロマテラピー群でもその傾向は認められたが、変動はコントロール群より小さかった。これに対してクロモグラニンAは、開始30分の時点では33.29pmol/mL(139.9%)に増加し、終了時には26.96pmol/mL(116.6%)に低下した。アロマテラピー群は、開始30分では20.99pmol/mL(122.5%)に変化し、コントロール群との上昇度に差を認めた。また、アロマテラピーを実施した群と実施しなかった群とでストレスマーカーの経時的な変動に交互作用があるかどうかを解析した。その結果、全てのストレスマーカーで有意差は認められず、両群のストレスマーカーの変動に違いはないことが明らかとなった。
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