研究課題
基盤研究(C)
近年、抗体産生に関与するB細胞が移植後の拒絶反応において重要な役割を担うことが解明されてきている。したがって、我々は免疫抑制薬のより厳密な薬効評価のために、これまでに開発したT細胞の薬力学的(PD)解析法であるT細胞増殖を指標としたCFSE-flowcytometry法とB細胞のPD解析法を組み合わせることが必要であると考えた。その結果、(i)カルシニューリンインヒビター(CNI)はB細胞レセプターを介してT細胞非依存性B細胞増殖を抑制するが、T細胞依存性B細胞はCD40-40Lpathwayを介して抑制すること、(ii)代謝拮抗薬やmTORインヒビター(mTOR-I)はT細胞非依存性B細胞分化を抑制すること、(iii)CNI、代謝拮抗薬およびmTOR-IはT細胞依存性B細胞の分化を抑制すること、(iv)CSA高感受性腎移植患者は感染症の発症率が有意に高く、(v)CSA低感受性腎移植患者はT細胞関連型急性拒絶反応の発症率が有意に高いことが明らかとなった。B細胞およびT細胞のPD解析法を用いることで、移植患者の最適な免疫抑制薬の選択が可能となり、慢性拒絶反応の抑制に対する免疫抑制薬の個別化が可能となる。
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