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2011 年度 実績報告書

経口投与製剤の臨床薬物動態予測のためのファーマコメトリクス手法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22590153
研究機関京都薬科大学

研究代表者

矢野 義孝  京都薬科大学, 薬学部, 教授 (60437241)

キーワード薬学 / 薬物動態学 / 臨床薬理学 / ポピュレーション解析 / 臨床薬物動態 / 予測分布
研究概要

本研究では、経口投与製剤の臨床薬物動態、すなわちひとにおける血中濃度推移の予測を目的として、薬物の体内動態研究におけるin vitro研究や動物やヒトにおける動態評価研究の成果を文献収集により整理した上で、種々の薬物動態パラメータに対して適切な予測手法を考案し、それにもとづいたメタ解析を実施する。その手順は(i)薬物動態パラメータの非臨床と臨床における相関性の評価、(ii)モデルによる血中濃度推移の予測、に分けられる。
2011年(平成23年)度は前年度に引き続きより最新の文献データを採用することを目的として情報の収集に努め、また既に収集したデータをもとにヒトにおける薬物動態パラメータとして最高血中濃度(Cmax)に着目し、その予測性評価のための基礎検討を行った。文献情報を収集した結果、吸収速度定数が報告されている薬物が比較的少なかったことから、本研究のコンセプトである「開発段階で簡便に用いることができる」の観点から、ヒトにおける経口投与時の血中濃度を予測する上で吸収速度定数を用いない方法が望ましいと考えられた。そこで当初の計画にもあったように、Cmax、Tmaxといった比較的入手可能なパラメータを用いる方針とした。基礎的検討としてラットおよびイヌにおける投与量(Dose)で補正したCmaxの対数値(log(Cmax/Dose))のみを用いヒトでのCmaxとの関係を回帰分析したところ、十分とは言えないものの比較的良好な相関性が見られ、今後他のパラメータを組み込むことにより予測性向上を目指した検討が可能であると思われた。また、検討段階ではあるが吸収速度定数の代用としてCmax/Tmaxを用いた血中濃度推移予測のモデルを構築中である。予測モデルの構築に関しては、昨年度より検討しているHighest Posterior Region(HPD)による区間推定のためのプログラムを構築し、ポピュレーション解析結果に適用しその有用性を確認し学会発表を行った。現在投稿論文原稿を作成中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

できるだけ多くの薬物の情報を得ることで予測性を高めることが期待できると考え、現在も最近の文献を中心に情報収集を行っている。そのため、理論的考察によるモデルの構築およびその予測性の検証を並行して行っている。当初の予定ではこれらを順次行う予定であったため、その予定から考えると「やや遅れている」と判断する。しかしながら、並行して検討を進めているため、大きな遅れではない。

今後の研究の推進方策

今年度は学部学生や企業研究者など、研究を補助する人材を増員し、情報の整理や解析をより速やかに推進できる体制をとる。既に学部学生の指導を開始している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] POPULATION PHARMACOKINETICS OF SM-26000, LIPOSOMAL AMPHOTERICIN B, IN JAPANESE PEDIATRIC PATIENTS WITH INVASIVE FUNGAL INFECTION2012

    • 著者名/発表者名
      大畑由佳(企業研究者)
    • 学会等名
      American Society for Clinical Pharmacology and Therapeutics (ASCPT) Annual Meeting 2012
    • 発表場所
      Maryland, USA
    • 年月日
      2012-03-15

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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