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2012 年度 実績報告書

第2世代抗精神病薬投与時におけるメタボリック症候群誘発機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22590157
研究機関近畿大学

研究代表者

松野 純男  近畿大学, 薬学部, 教授 (30299094)

研究分担者 松山 賢治  近畿大学, 薬学部, 教授 (00117251)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード臨床薬学 / 第2世代抗精神病薬 / メタボリック症候群 / 脂肪細胞分化 / PPARγ
研究概要

【目的】第2世代抗精神病薬(SGA)投与により発症するメタボリックシンドローム(MS)の発症機序について、レプチンの役割に焦点を当てて解析を行う事とする。特に、SGAの中でもolanzapine(OLZ)は他の薬剤に比べてMS発症作用が強く、risperidone(RIS)はOLZより低いものの肥満の副作用が観察される。他方、近年開発されたaripiprazole(ARP)はMSをほとんど発症しないと報告されており、抗精神病薬の違いによるMS発症の違いについても機序の解析を行う。
【結果】本年度は、in vitroのモデルとして肝癌由来株HepG2, 脂肪前駆細胞3T3L1, 神経細胞種Neuro-2aおよびPC12細胞を用い、各抗精神病薬で処理した場合の細胞への影響および脂質関連遺伝子の発現状況を検討した。
1.脂肪前駆細胞株3T3L1に各SGAsを添加したところ、OLZ処理群で、脂肪細胞分化時に著明な脂質蓄積量の亢進が認められた。脂質蓄積量の差異はOLZ>RIS>ARPの順であった。
PPARγの細胞内局在を抗体染色により観察したところ、薬物添加1時間後では全ての薬物でPPARγタンパク量の上昇が認められた。さらに、24時間後ではOLZ群のみでPPARγの持続的な増加が観察され、抗精神病薬であるOLZが直接的に脂肪細胞分化を促進することを見いだした。
2. 運動神経系細胞株であるNeuro-2aよりも、交感神経細胞株であるPC12で、SGAsに対する反応性が高いことを認めた。特にセロトニン5-HT2受容体やヒスタミンH1受容体が各種SGAsで発現が増大することを認め、これらの脳内アミンを介して交感神経系を活性化して肥満を導く可能性を認めた。
以上のように、SGAsは脂肪細胞での脂質取り込みと交感神経系を活性化する相乗効果によって肥満を引き起こすことを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 脂肪前駆細胞3T3L1を用いた非定型抗精神病薬による肥満発症機序の解明 直接的脂肪分化誘導機構と薬物ごとの作用の比較2012

    • 著者名/発表者名
      西野愛美
    • 学会等名
      第62回 日本薬学会近畿支部総会・大会
    • 発表場所
      武庫川女子大学(兵庫県)
    • 年月日
      20121020-20121020

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公開日: 2014-07-24  

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