医薬品の苦味は患者にとって苦痛であり、コンプライアンス、QOLの低下につながる。多くの製剤で医薬品の苦味を抑制する技術(苦味マスキング)が施されているが、苦味を抑制できていない製剤や、処方の都合上、粉砕した医薬品を服用する場合などには強い苦味を伴うことになる。また、低含量製剤の液剤化や小児用製剤、口腔内崩壊錠において、医薬品の苦味が問題になることがある。医薬品の苦味測定に関して官能的苦味マスキングの評価が可能となる新規苦味評価系の構築を行った。Linoleic acidを持続的に放出するPLGAマイクロスフェアの作製を行った。更にLinoleic acid含有マイクロスフェア 添加時に苦味物質が苦味受容体に結合した際の苦味応答反応として、味蕾細胞中のphospholipase Cの活性測定および細胞内カルシウム測定し、シグナル伝達の持続時間の変化を検討した。
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