研究課題
本年度の実績は以下の通りである。1)Six1-8神経節プラコードエンハンサーの制御下でCreを発現するマウスとROSA-DTAマウスの交配により得られた胚は、E10.5で脳神経節(特に三叉神経節)が非常に小さく、ニューロンの数が著しく減少していた。この異常はSix1/Six4二重欠損マウスの表現型に類似していた。プラコードの除去が神経堤や周囲の中胚葉の発生に及ぼす影響について各種マーカーを用いて検討中である。体幹部では脊髄神経節もほとんど形成されていなかった。2)マウスSix1-21鼻・耳・上鰓プラコードエンハンサーに類似した配列 (64/129塩基)がナメクジウゲノムの保存された領域に見つかった。残念ながらニワトリ胚では特異的なエンハンサー活性は検出できなかった。一方、コントロールとして用いたSix1-10類似配列(120/213塩基)は、体節エンハンサーとしての機能が保存されていた。3)ゼノパスのSix1-14(前側PPRエンハンサー)はニワトリ胚に導入すると、マウスやニワトリの配列に比べ、PPRの広い領域で転写を活性化した。PPR特異的Cre発現マウスの作製には最適なエンハンサーの可能性がある。4)Six1-21を利用したCre発現系統だけでなく、Six1-8-Cre系統でも非特異的にCreを発現する胚が観察されるようになった。胚や親の性別とは無関係であり、新たなラインの確立が必要かもしれない。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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