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2011 年度 実績報告書

四肢の再生メカニズムの解明:なぜ、手は手になり、足は足になるのか?

研究課題

研究課題/領域番号 22590180
研究機関金沢医科大学

研究代表者

下川 隆  金沢医科大学, 医学部, 准教授 (70302841)

研究分担者 安高 悟  金沢医科大学, 医学部, 助教 (30139787)
木南 利栄子  金沢医科大学, 医学部, 助教 (60163672)
キーワード有尾両生類 / アホロートル / 四肢再生 / 四肢発生 / パターン決定
研究概要

有尾両生類の一種であるアホロートルを用いて、切断された四肢の再生メカニズムの分子機構を解明することを試みてきた。本研究では、マウスやニワトリの四肢発生過程で、前・後肢の決定に関与するPitx1,Tbx5,Tbx4に着目し、アホロートルにおいてこれらの遺伝子のクローニングを行い,四肢再生過程ならびに発生過程における発現パターンについて、解析を行った。これまでの研究結果において、Pitx1については,発生過程においては、後肢のパターン決定に関与するが、再生過程では後肢のパターン決定には関与しないものと考えられた。さらに、Pitx1を発現するベクターを前・後肢にエレクトロポレーションにて導入・切断すると,正常な再生四肢が得られた。このことからも、Pitx1については,再生過程では後肢のパターン決定には関与しないことが確認された。Tbxについては、再生過程においてTbx5は前肢にのみ、またTbx4は後肢にのみ発現が認められたところから、再生過程では、それぞれ前・後肢の決定に関与していると考えられた。Tbx5を発現するベクターを後肢にエレクトロポレーションにて導入後に切断すると、そこから生じる再生体には、前肢に類似したものから、完全な正常後肢にいたるまで、さまざまなバリエーションが認められた。それゆえ、再生過程における後肢のパターン決定に関しては、Tbx5の濃度に依存するのではないかと考えられた。Tbx4発現ベクターを前肢に導入する実験を現在試みているが、後肢に類似した再生体を得ることができていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Tbx4発現ベクターを前肢に導入する実験を現在試みているが、後肢に類似した再生体を得ることが未だできていない。

今後の研究の推進方策

我々は、Tbx4が再生四肢における後肢のパターン決定因子と考えているが、実際にはこの仮説の正誤について再検討する必要があると思われる。さらに、発現ベクターの再確認など、実験系の再検討も必要と考えられる。

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公開日: 2013-06-26  

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