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2010 年度 実績報告書

顎顔面正中部の形成を担う神経堤細胞の挙動とその制御:発生系譜をふまえた解析

研究課題

研究課題/領域番号 22590182
研究機関東京理科大学

研究代表者

和田 直之  東京理科大学, 理工学部, 准教授 (50267449)

研究分担者 西松 伸一郎  川崎医科大学, 医学部, 講師 (20222185)
キーワード顎顔面形成 / 神経堤細胞 / 細胞系譜 / Foxd3 / Six2
研究概要

顔面骨格は,頭部神経堤細胞群の最前端に生じ,眼胞上方または下方を移動する二つの細胞群から形成される(眼上神経堤細胞と眼下神経堤細胞)。二つの神経堤細胞は,移動経路の異なる同じ細胞群とされてきた。本研究では,これらの細胞群は顔面の特定領域を形成するように,発生の初期から移動能や接着など挙動が別々に制御されている可能性を検証する。本年度は,挙動制御に関わる分子として転写因子のFoxd3とSix2に注目し,顎顔面形成過程でのこれらの発現パターンを調べた。
従来,Foxd3は神経堤細胞の誘導や分化維持に関わる分子とされているが,その機能欠損動物では顔面正中部の低形成が認められる。そこで顔面原基の増殖・形態形成過程での関与を予想し,この過程での発現を調べた。その結果,原基が形成される発生段階では,多くは神経細胞の発現に限定されていたが,後に顔面正中部となる内側鼻隆起先端の細胞でも発現が認められた。
一方,Six2の変異マウスでは頭蓋底を形成する骨格の低形成が認められる。顎顔面形成過程でのSixファミリーの関与を調べるため,Six2に加え,Six1,Six3もクローニングしてその発現を調べた。Six3は従来報告されているように,脳胞を含む神経管底部で帯状に発現していたが,顔面原基での発現は認められなかった。これに対し,Six1とSix2は顔面原基および頭蓋底骨格形成過程で発現が認められた。特にSix2は頭蓋底骨格の基礎である梁軟骨形成時にその周辺で発現しており,軟骨形成への関与が示唆された。Six1はSix2より狭い領域で一部をSix2に重複して発現していることから,両者の機能は重複している可能性が考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The apical ectodermal ridge (AER) can be re-induced by wounding, wnt-2b, and fgf-10 in the chicken limb bud.2010

    • 著者名/発表者名
      Satoh, A
    • 雑誌名

      Developmental Biology

      巻: 342 ページ: 157-168

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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