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2010 年度 実績報告書

SOHLH転写因子を中心とした生殖細胞分化における転写制御ネットワークの解析

研究課題

研究課題/領域番号 22590190
研究機関大阪大学

研究代表者

宮崎 純一  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10200156)

キーワード遺伝学 / 遺伝子 / 解剖学 / 発現制御 / 発生・分化
研究概要

bHLH型転写因子SOHLIH2は、生殖細胞特異的に発現し、雄ノックアウト(KO)マウスは、分化型精原細胞への分化が障害されており、sohlh1, Kit, Sox3など、精原細胞の分化に関わる遺伝子の発現が低下する。一方、雌KOマウスでは、一次卵胞の形成障害を認め、sohlh1, Kit, Zp1, Zp3, Gdf9など、卵形成に関与する遺伝子の発現が低下する。同じく生殖細胞特異的に発現するbHLH型転写因子SOHLH1をコードする遺伝子のKOマウスにおいても、雌雄ともにSohlh2 KOマウスと同じ組織学的な異常を認めた。bHLH型転写因子はホモあるいはヘテロダイマーを形成し、遺伝子の発現制御を行うことが知られている。実際に、精原細胞および卵母細胞においてSOHLH1とSOHLH2は共局在し、強制発現系において2つのタンパク質はホモダイマーおよびヘテロダイマーを形成した。次に、レポーターアッセイにおいて、Sohlh1 promoterは、SOHLH2あるいはSOHLHI独存在下ではほとんど活性化せず、両者の共存下では顕著に活性化した。Sohlh1 promoterにはbHLH型転写因子が結合すると予測される3つのE-box配列が存在した。3つのE-box配列のそれぞれ、あるいは全てに変異を導入するとSohlh1 promoterの活性化は阻害された。これらの結果は、SOHLH1/SOHLH2ヘテロダイマーがE-box配列を介してSohlh1遺伝子の転写を促進する可能性を示唆している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Maternal-effect gene Ces5/Ooep/Moep19/Floped is essential for oocyte cytoplasmic lattice formation and embryonic developmentat the maternal-zygotic stage transition.2010

    • 著者名/発表者名
      Tashiro F, Kanai-Azuma M, Miyazaki S, Kato M, Tanaka T, Toyoda S, Yamato E, Kawakami H, Miyazaki T, Miyazaki J
    • 雑誌名

      Genes to Cells

      巻: 15 ページ: 813-828

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Nuclear hormone receptor RXR participates in the glucose-stimulated insulin secretion of pancreatic β cells in mice2010

    • 著者名/発表者名
      Miyazaki S, Taniguchi H, Moritoh Y, Tashiro F, Yamamoto T, Yamato E, Ikegami H, Ozato K, Miyazaki J
    • 雑誌名

      Diabetes

      巻: 59 ページ: 2854-2861

    • 査読あり
  • [学会発表] 精子形成・卵形成初期におけるSOHLH2/SOHLH1/SP1複合体によるSohlh1遺伝子の発現制御機構2010

    • 著者名/発表者名
      能村卓慈、豊田秀一、水田順也、田代文、倭英司、宮崎純一
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2010-12-08

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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