研究概要 |
交感神経系のトーヌスが低下しているモデル動物であるカルシウムβ3サブユニット欠損マウスの解析を行い,論文発表をした.さらにカルシウムβ2サブユニットに遺伝子変異を導入し,変異遺伝子過剰発現マウスを作製した.現在,できた変異遺伝子過剰発現マウスをライン化するため,交配・維持している. 研究室の移動(平成23年1月)もあり,現在,心房筋収縮実験,心電図,直接血圧測定等の実験系の整備を行っている.すでに心房筋収縮実験,心電図については実際の研究を開始しており,上記した遺伝子過剰発現マウスのライン化ができ次第,循環系因子を測定する.すでに所持しているカルシウムβ2サブユニット遺伝子欠損マウスと合わせて機能解析を継続し,遺伝子欠損,および変異遺伝子過剰発現によるマウス循環系因子の変化を個体で精査する. 受容体による遺伝子発現機構の精査・発展を目的とし,インスリンシグナルに関する研究も行った.インスリンおよびtauは神経回路網形成に必要不可欠であり,記憶・学習など脳の高次機能発現を維持している.これまで神経突起伸長時のインスリンによるtau制御の報告はなかった.我々はインスリンシグナル経路を介した神経伸長およびtau発現制御機構を明らかにし,シンポジウムおよび学会で発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究費申請者の研究室の移動(平成23年1月)により,新たに遺伝子組み換え等の手続きが必要であった. 遺伝子組み換え申請認可後,速やかに変異遺伝子を作製し,トランスジェニックマウスを作製した.現在,できた変異遺伝子過剰発現マウスをライン化するため,交配・維持している.
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今後の研究の推進方策 |
研究室の移動(平成23年1月)もあり,現在,心房筋収縮実験,心電図,直接血圧測定等の実験系の整備を行っている.すでに心房筋収縮実験,心電図については実際の研究を開始しており,上記した遺伝子過剰発現マウスのライン化ができ次第,循環系因子を測定する.さらに,すでに所持しているカルシウムβ2サブユニット遺伝子欠損マウスと合わせて機能解析を継続し,遺伝子欠損,および変異遺伝子過剰発現によるマウス循環系因子の変化を個体で精査する.
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