ワサビなどの香辛料は、東洋医学では健胃薬として用いられていることから、大腸機能への関与が示唆されてきている。本研究において、ワサビの辛味主成分であるアリルイソチオシアネート(AITC)がラットおよびマウス大腸粘膜からのCl-分泌を引き起こすメカニズムにTRPA1チャネルが関与するのかについて検討した。その結果、AITCはPGE2遊離を介してクリプト細胞のCl-分泌を誘導するが、このAITCの作用にはTRPA1チャネルは寄与していない可能性が考えられた。本研究により大腸粘膜におけるAITCの新規作用機構が明らかとなった
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