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2012 年度 実績報告書

サイクリックADPリボース合成酵素CD38を活性化する細胞内シグナルの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22590202
研究機関金沢大学

研究代表者

橋井 美奈子  金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 協力研究員 (10272957)

研究分担者 樋口 善博  鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 教授 (10019630)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードCD38 / cADPリボース / 結合蛋白 / プロテオミクス / カルシウム
研究概要

CD38蛋白はリンパ球表面抗原CDファミリーの一つであり、細胞内カルシウムイオン上昇に働くセカンドメッセンジャーであるサイクリックADPリボース (cADPR) やNAADPを合成する酵素としての働きを有する。先に行った質量分析実験より、CD38に結合するキナーゼ蛋白 (PKと略) が得られた。そこで今回、CD38の持つ生理機能、特にカルシウム波・細胞移動度・細胞増殖度がPKにより調節を受けるか等を検討した。方法として、HAタグを融合するhuman CD38 cDNAをHEK293T細胞にトランジエント導入し、細胞内カルシウム濃度を測定すると共に、wound healing assayにより細胞移動度を測定し、ついでPK阻害による効果を検討した。その結果、human CD38 cDNA発現細胞において、細胞内カルシウム濃度の上昇とカルシウム振動がみられ、細胞移動度も増加していた。一方、PK阻害処理を施した細胞では、CD38によるこれらの効果が抑制されていた。以上より、CD38により増強する細胞内カルシウム反応にはPKが関与していることがわかった。
CD38は急性リンパ性白血病 (CLL)、HIV等の予後マーカーとして臨床で使われており、糖尿病との関連、最近では自閉症の症例において遺伝子変異があることもわかってきた。治療面においても、CD38による外傷性脳損傷からの回復促進作用が報告され、またがん治療の標的としても期待されている。CD38の活性化機構を調べる本結果は、これら疾患の病因解明や治療戦略に将来的に役立つと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Dopamine-Induced Regulation and Deregulation of the Catabolism of Cyclic ADP-Ribose, an Intrinsic mTOR Signal Inhibitor, During Development in the Rodent Striatum2013

    • 著者名/発表者名
      Higashida C, Islam MS, Kamimura S-Y, Inoue T, Jin D, Zhang J, Hashii M, Liang M, Zhong J, Hori O, Fukunaga K, Okamoto H, Graeff R, Lee HC, Higashida H
    • 雑誌名

      Messenger

      巻: 2 ページ: 33-43

    • DOI

      10.1166/msr.2013.1019

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Intracellular calcium concentrations regulated by cyclic ADP-ribose and heat in the mouse hypothalamus2012

    • 著者名/発表者名
      Liu,H.-X., Hashii,M., Higashida,H
    • 雑誌名

      Messenger

      巻: 1 ページ: 150-159

    • DOI

      DOI:10.1166/msr.2012.1015

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dopamine release via the vacuolar ATPase V0 sector c-subunit, confirmed in N18 neuroblastoma cells, results in behavioral recovery in hemiparkinsonian mice.2012

    • 著者名/発表者名
      Jin D, Muramatsu S, Shimizu N, Yokoyama S, Hirai H, Yamada K, Liu HX, Higashida C, Hashii M, Higashida A, Asano M, Ohkuma S, Higashida H
    • 雑誌名

      Neurochem. Int.

      巻: 61 ページ: 907-912

    • DOI

      10.1016/j.neuint.2011.12.021

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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