研究概要 |
交差緩和速度(ECR)イメージング(ECRI)を撮像し,ラット摘出潅流顎下腺の画像コントラストと組織像とを対比させて検討した。その結果,水の共鳴周波数から遠い部位を照射したときの MR 画像は細胞外マトリックスを,近い部位を照射したときのMR 画像ではおおむね細胞密度を反映した。 続いて肝臓の病態生理と肝機能との相関性を検討した。その結果,正常肝組織では高い ECR 値が,肝炎や肝硬変などの病変部位では低い ECR 値が得られた。ECR 値と肝機能を表す血液生化学データとはかなりの相関性が認められ,ECR値は肝細胞の病態変化を検出し得るパラメータであることが示唆された。
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