イオンチャネルの発現量は、合成だけでなく分解によっても制御されている。内向き整流性K+チャネル(Kir2.1)は、心、血管、神経、免疫系に発現し、細胞の興奮性、シグナル伝達に関与するが、分解による発現制御は未解明である。これまで、タンパク分解の研究は、放射性同位元素や、タンパク合成阻害剤が用いられ、invivoでの研究は困難であった。我々は、2種の蛍光タンパク(SNAP-タグ、蛍光タイマー(FT))を用いて、Kir2.1の分解が、同チャネルの発現量(電流量)に応じて変化し、電流量をホメオスタティックに制御していること、並びに、蛍光タンパクを用いたタンパク分解分析法の有用性を明らかにした。
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