研究課題/領域番号 |
22590239
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
丹羽 雅之 岐阜大学, 医学部, 教授 (40156146)
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研究分担者 |
原 明 岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (10242728)
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キーワード | 再生医学 / 中枢神経 / 網膜 / 神経障害 / ES細胞 |
研究概要 |
本研究は網膜障害を再生治療することを最終目的とする。その前段階としてコバルトクロライド(CoCl2)やN-methyl-D-Aspartic Acid(NMDA)による実験的特異的網膜障害モデルを用い、さらに奇形腫発現抑制手段を講ずるあるいは奇形種発現のメカニズムを解明することにより、臨床使用に耐えうる再生条件を構築する事が出来る。 (1)ES細胞の生体内分化に及ぼす低酸素の影響 ・ES細胞を様々な酸素濃度下で三次元培養し、低酸素度とES細胞の奇形種分化の程度を解析した。 (2)奇形腫発現抑制処理を伴うES細胞移植 ・移植後ES細胞からの奇形腫発現を制御する目的で、 i)ヒトES細胞移植後、葉酸拮抗剤MTX処理による奇形腫発現抑制を検討し、マウスES細胞と同様の奇形種発現抑制効果が得られた。 ii)自殺遺伝子(herpes simplex virus-thymidine kinase transgene)導入ES細胞に対し、Ganciclobil処理により明かな奇形種抑制効果が認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要(1)に記載の低酸素によるin vitroでの実験に思った以上に手間がかかり、さらにまだin vivoでの検討には至っていない。次年度の課題としたい。
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今後の研究の推進方策 |
(1)ES細胞の生体内分化に及ぼす低酸素の影響: ・[in vitroでの検討] ・ES細胞を様々な酸素濃度下で三次元培養し、低酸素度とES細胞の奇形種分化の程度を解析する。 ・奇形種分化を制御する目的でバルプロ酸の併用も試みる。 [in vivoでの検討] ・in vitroにより得られた低酸素環境変化に伴う奇形種発現の成績を考慮し、CoCl2あるいはNMDA処理による網膜神経障害マウスにES細胞を移植し、奇形種発現を観察する。
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