研究課題/領域番号 |
22590249
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 秀典 日本医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30221328)
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研究分担者 |
齋藤 文仁 日本医科大学, 医学部, 准教授 (20360175)
永野 昌俊 日本医科大学, 医学部, 講師 (60271350)
小林 克典 日本医科大学, 医学部, 講師 (10322041)
坂井 敦 日本医科大学, 医学部, 助教 (30386156)
佐藤 寛栄 日本医科大学, 医学部, 助教 (50386744)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | ストレス / 不安様行動 / 5-HT2A/2C受容体 / 5-HT1A受容体 / 中脳背側縫線核 / セロトニン神経細胞 / GABA作動性神経細胞 / GAD67-GFPマウス |
研究概要 |
本研究は、セロトニン神経系の修飾機構の詳細を明らかにし、前頭前野を標的とした特異的精神疾患治療薬の開発基盤を形成することを最終目標としている。今年度は、セロトニンニューロン細胞体が分布し、前頭前野を含む上位中枢に広汎な軸索を投射している中脳背側縫線核(DRN)に焦点をあて、セロトニンニューロンの活動を修飾しているGABA作動性介在ニューロンについて電気生理学的検討を行った。この目的のために、green fluorescent protein (GFP) の発現をglutamic acid decarboxylase (GAD) 67 promoterで制御することによって、GABA含有ニューロンを選択的に可視化できる遺伝子改変マウスを用いた。背側縫線核正中部に位置するGFP陰性細胞のほとんどがTPH陽性(セロトニンニューロン)であった。このGFP陰性細胞と比較して、GFP陽性細胞(GABAニューロン)は静止膜電位が浅く、活動電位閾値が深く、膜抵抗が高いという特性を有した。GFP陽性細胞ではセロトニンにより78%で内向き電流、15%で外向き電流が惹起され、7%で無反応であった。受容体サブタイプ選択的薬物による実験結果から、セロトニンに対する縫線核GABAニューロンの多様な反応は単一の受容体効果ではなく、5-HT1A, 5-HT2A/2Cおよび5-HT7受容体などの相互作用・相殺効果によって惹起されることが明らかとなった。本研究の結果は、セロトニン神経系異常を伴う精神神経疾患病態の解明に向けて、基盤となる神経生理学的情報を提供し、セロトニン受容体が関与する新たな治療戦略の開発につながるものと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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