研究課題/領域番号 |
22590252
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
高野 行夫 福岡大学, 薬学部, 教授 (50113246)
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研究分担者 |
本多 健治 福岡大学, 薬学部, 助教 (60140761)
高崎 浩太郎 福岡大学, 薬学部, 助教 (70461506)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | モルヒネの耐性 / バソプレシン受容体 / 神経障害性疼痛 / β-アレスチン / chemokine ligand 1 |
研究概要 |
私たちは、脳のバソプレシン受容体拮抗薬(V1a・ V1b受容体)がモルヒネの耐性や依存を抑制するという興味深い現象を見出し、すでに一部報告しています。 24年度は、①神経障害痛モデル動物を用い、グリア細胞やサイトカインとの関連性について研究を発展させました。とりわけ、ケモカインの1つであるchemokine ligand 1(CCL-1)の役割について注目し、神経障害性疼痛発現への神経およびグリア細胞との連関について検討を行ないました。その結果、神経障害痛モデルマウスで、アロディニアの発現に伴って、脊髄でCCL-1およびCCL-1の受容体であるCCR-8の発現が変化していることを明らかにしました。さらに、CCL-1や神経因性疼痛に臨床的に有効なミノサイクリンの髄腔内投与が神経障害痛を抑制することを明らかにできました。これらの結果を、国際学会で発表し、現在論文投稿中です。 ② 本研究の主題である、脳のバソプレシン受容体拮抗薬(V1a・ V1b受容体)がモルヒネの耐性や依存を抑制するという興味深い現象をすでに報告ています。24年度は、そのメカニズムについて、分子生物学的に明らかにすることができました。詳細は、現在Natureに投稿中です。バソプレシンV1b受容体とオピオイド受容体は共存化で、モルヒネ耐性に関与するadenylate cyclase 感受性を増強することを見出しました。さらに、β-アレスチン欠損動物では、バソプレシンによるモルヒネ耐性に関与するadenylate cyclase感受性が減弱することを証明しました。バソプレシンV1b受容体は、 adenylate cyclase 感受性に関与する細胞内ERK1を調節していることを発見しました。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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