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2012 年度 実績報告書

哺乳類ポリコーム群による安定的遺伝子抑制に必要な遺伝子座記憶機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22590278
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

磯野 協一  独立行政法人理化学研究所, 免疫器官形成研究グループ, 上級研究員 (90323435)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードポリコーム / 発現制御
研究概要

クロマチン作用因子であるポリコーム群複合体(PRC1)は様々な分化制御・増殖制御遺伝子を抑制状態に固定することで細胞の運命決定に貢献している.ヒト培養細胞の免疫染色実験はPRC1の分裂期染色体からの解離を示していた.この結果は分裂期後にPRC1が標的遺伝子座上に舞い戻り,抑制状態を維持しつづけることを示している.しかしながら,PRC1による遺伝子座記憶の仕組みは十分に理解されていない.PRC1の遺伝子座記憶(リクルートメント)は抑制機能の上流にあり,極めて重要な研究課題である.したがって,本研究の目的は本質的なPRC1記憶タグの同定とした.
すでに我々は,PRC1遺伝子Mel18-GFPノックインマウス(Mel18gfp/gfp)由来の胚性線維芽細胞(MEF)を用いた研究からPRC1が標的遺伝子座上で核内構造体(PRC1 body)を形成することを示していた.したがって,PRC1 bodyをポリコーム群リクルートメントの判断基準とした細胞イメージングにより記憶タグを評価した.
ヒストン修飾酵素Ezh2により触媒されるH3K27me3はPRC1リクルートメントに重要であると広く信じられていた.しかしながら,Ezh2遺伝子誘導欠損型細胞を使った免疫染色実験からH3K27me3はPRC1の主要リクルーターでないことが示唆された.ついでPRC1成分Cbx2のDNA結合ドメインAT-hookに注目した.しかし,Cbx2 AT-hook点変異マウスの機能解析は,AT-hookが抑制機能には必須であるがPRC1リクルートメントには重要でないことを示した.PRC1 bodyの構成成分は絶えず置き換わっているが,その一部(約20%)はクロマチンに固定されていることがわかった.この固定画分が分裂期を超えて残り,記憶タグとなっている可能性があると考え,その検証実験に着手した.

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] ポリコーム群による遺伝子抑制とエピジェネティック治療への貢献2013

    • 著者名/発表者名
      磯野協一
    • 雑誌名

      遺伝子医学MOOK

      巻: 25 ページ: 印刷中

  • [雑誌論文] Histone H2A mono-ubiquitination is a crucial step to mediate PRC1-dependent repression of developmental genes to maintain ES cell identity2012

    • 著者名/発表者名
      Endoh M, Endo TA, Endoh T, Isono K et al.
    • 雑誌名

      PLoS Genet

      巻: 8 ページ: e1002774

    • DOI

      doi:10.1371/journal.pgen.1002774

    • 査読あり
  • [学会発表] 遺伝子サイレンシングにおけるポリコーム群Phc2リン酸化の役割2012

    • 著者名/発表者名
      磯野協一
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      博多
    • 年月日
      2012-12-14
  • [学会発表] Gene silencing by the in vivo dynamics of Polycomb repressive complex PRC12012

    • 著者名/発表者名
      磯野協一
    • 学会等名
      Mouse Molecular Genetics Conference
    • 発表場所
      Pacific Grove, USA
    • 年月日
      2012-10-04
  • [学会発表] Roles of Phc2 polymerization in Polycomb repressive functions2012

    • 著者名/発表者名
      磯野協一
    • 学会等名
      International Society for Stem Cell Research
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2012-06-15

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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