研究課題/領域番号 |
22590285
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
定 清直 福井大学, 医学部, 教授 (10273765)
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研究分担者 |
千原 一泰 福井大学, 医学部, 准教授 (00314948)
竹内 健司 福井大学, 医学部, 助教 (40236419)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | C型肝炎ウイルス / シグナル伝達 / チロシンキナーゼ |
研究概要 |
①HCV蛋白質とB細胞シグナル伝達分子との相互作用:B細胞をチロシンホスファターゼの阻害剤pervanadate(PV)処理すると、NS5Aはチロシンリン酸化される。特異的アミノ酸配列中にあるリン酸化チロシンを認識するSrc homology 2(SH2)領域とGSTとの融合蛋白質を用いて、結合蛋白質の探索実験を行った。その結果FynのSH2領域がPV処理されたB細胞NS5Aに結合する事が明らかとなった。FynのSH2領域内でリン酸化チロシンと会合すると176番目のアルギニンをリジンに置換するとNS5Aとの会合は消失した。また様々な欠失・置換変異体を用いて調べた結果、NS5Aのアミノ末端側は両者の会合には寄与せず、またNS5Aの334番目のチロシン残基がリン酸化部位であることが同定された。Far-western法やショ糖密度勾配遠心法により、両者は直接会合し、脂質ラフトにて共局在していることが見出された。これらの結果はNS5Aがチロシンリン酸化依存性にFynのSH2領域に会合することを示している。さらに、NS5AによりFynのキナーゼドメインの自己リン酸化部位のリン酸化が亢進していることや、キナーゼとしての酵素活性が上昇していることが明らかとなった。以上の成果は論文(Nakashima et al. PLoS One 2012)や学会にて発表した。なお、当初予定してたSykのSH2領域とは会合が認められなかった。これに関連して、チロシンキナーゼSykとその阻害剤についての総説の発表と学会発表を行った。 ②HCVの感染や複製への影響:本研究では単一蛋白質のB細胞における発現系で実験を行ったために、HCVの感染や複製への影響を解析することは出来なかった。今後より高度な実験系を樹立することにより引き続き解析を行う必要性があると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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