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2012 年度 実績報告書

転写因子スネイルによる細胞のエネルギ-代謝調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22590287
研究機関鹿児島大学

研究代表者

原口 みさ子  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10244229)

研究分担者 小澤 政之  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90136854)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードsnail / ピルビン酸デヒドロゲナーゼ / MDCK
研究概要

転写因子スネイルは細胞間接着因子カドへリンの発現を抑制して上皮-間葉転換を誘導する機能を持ち、癌の転移などにも関与することが知られている因子である。申請者らはスネイルがMDCK細胞のエネルギー代謝を変化させる機能をもつことを見出した。本研究はスネイルが細胞のエネルギー代謝を調節する分子機構を解明し、種々の細胞におけるその生理的意義を明らかにすることを目的とした。
本研究において1)snailを発現させたMDCK細胞(MDCK/snail)は細胞内ATP含量が顕著に低下していることがわかった。2)MDCK/snail細胞は酸素消費が低下しており低酸素下での生存が亢進していた。3)MDCK/snail細胞ではピルビン酸デヒドロゲナーゼの活性が顕著に低下していた。またミトコンドリアのTCA回路の酵素イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、コハク酸デヒドロゲナーゼや電子伝達系酵素チトクロムC酸化酵素の活性も低下していた。4)ピルビン酸デヒドロゲナーゼの活性を抑制するピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼの発現がsnailによって亢進するため酸化的リン酸化が低下すると考えられた。4)MDCKsnail細胞では脂肪酸合成に関わるATPクエン酸リアーゼの発現が顕著に低下していた。5) MDCK/snail細胞ではグルコース非存在下ではグルタミン依存性が亢進していた。6)一方でグルタミナーゼ2の発現が低下していることを確認した。グルコース非存在下でグルタミンの利用も低下することが生存低下の原因のひとつと考えられた。
snailは複数のタンパクの発現調節を介して細胞内の酸化的リン酸化を抑制し糖代謝、脂肪酸代謝、アミノ酸代謝を統合的に調節していると考えられた。以上を
BBRC http://dx.doi.org/10.1016/j.bbrc.2013.02.035に報告した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Snail modulates cell metabolism in MDCK cells2012

    • 著者名/発表者名
      Haraguchi M, Indo HP, Iwasaki Y, Iwashita Y, Fukushige T, Majima HJ, Izumo K, Horiuchi M, Kanekura T, Furukawa T, Ozawa M.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun

      巻: 432 ページ: 618-25

    • DOI

      DOI:10.1016/j.bbrc.2013.02.035

    • 査読あり
  • [学会発表] Snailによる細胞内代謝の新規調節機構2012

    • 著者名/発表者名
      原口みさ子
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
    • 年月日
      20121214-20121216

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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