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2012 年度 実績報告書

肝臓免疫系細胞のビタミンD受容体による炎症及び代謝の調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 22590294
研究機関日本大学

研究代表者

槇島 誠  日本大学, 医学部, 教授 (70346146)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードビタミンD受容体 / 胆汁鬱滞 / 炎症 / NKT細胞 / NK細胞 / クッパ-細胞 / リトコール酸
研究概要

1.肝障害モデルマウスの病態におけるビタミンD受容体(VDR)の役割を明らかにするため、総胆管結紮(BDL)による胆汁鬱滞モデルの解析を行い、昨年度までに肝臓における炎症・代謝関連の遺伝子発現におけるVDRの影響は限定的であること、VDR欠損マウスの下部小腸においてNK-κBを抑制するIkBαの発現が増加しており、BDLによるインターロイキン-6の遺伝子発現が抑制されていることなどを見出していた。これらの知見を原著論文として報告した(Ishizawa et al., PLoS ONE 2012)。
2.肝臓免疫系細胞の解析を進めた。活性型ビタミンD3は、Kupffer細胞を含む肝臓単核球におけるリポポリサッカライド依存性のTNF、IL-12p40、IL-6遺伝子の発現誘導を抑制しなかった。これまでの報告と異なる結果であり、薬剤の濃度や処理時間などの実験条件のさらなる検討が必要と考えている。野生型マウスとVDR欠損マウスとの比較において、肝臓単核球におけるKupffer細胞、T細胞、B細胞の数に差は認めなかった。VDR欠損マウスにおいて、NKT細胞、iNKT細胞が増加していた。NK細胞の数には差はなかったが、VDR欠損マウスにおいてCD69陽性の活性化NK細胞が増加していた。
3.以上の結果と、VDRが肝臓よりも腸管に多く発現していること、活性型ビタミンD3投与による標的遺伝子変化は、肝臓よりも腸管においてより顕著に見られること、非ビタミンD性のVDRリガンドであるリトコール酸は腸内細菌によって産生されるがほとんど吸収されないことなどの知見からVDRの腸管機能の解析へ発展させた。ビタミンDの作用部位は上部腸管であるがリトコール酸は下部腸管であることを見出した。VDRを介する腸管・肝臓の免疫と代謝調節といった今後の研究に発展させる予定である。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Impairment of bilirubin clearance and intestinal interleukin-6 expression in bile duct-ligated vitamin D receptor null mice2012

    • 著者名/発表者名
      Michiyasu Ishizawa
    • 雑誌名

      PLoS ONE

      巻: 7 ページ: -

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0051664

    • 査読あり
  • [学会発表] ビタミンDによる胆汁酸代謝調節2012

    • 著者名/発表者名
      槇島 誠
    • 学会等名
      第10回日本機能性食品医用学会総会
    • 発表場所
      東京慈恵会医科大学(東京都)
    • 年月日
      20121215-20121216
    • 招待講演
  • [学会発表] リトコール酸による腸管部位選択的なビタミンD受容体標的遺伝子転写誘導2012

    • 著者名/発表者名
      石澤 通康
    • 学会等名
      第35回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      マリンメッセ福岡(福岡県)
    • 年月日
      20121211-20121214
  • [学会発表] Zinc finger転写因子である核内受容体による代謝調節2012

    • 著者名/発表者名
      槇島 誠
    • 学会等名
      第23回日本微量元素学会学術集会
    • 発表場所
      砂防会館(東京都)
    • 年月日
      20120705-20120706
    • 招待講演
  • [学会発表] 胆汁鬱滞モデルマウスにおけるビタミンD受容体の機能解析2012

    • 著者名/発表者名
      石澤 通康
    • 学会等名
      日本ビタミン学会第64回大会
    • 発表場所
      長良国際会議場(岐阜県)
    • 年月日
      20120622-20120623
  • [学会発表] 代謝調節性核内受容体におけるリガンド選択的作用発現

    • 著者名/発表者名
      槇島 誠
    • 学会等名
      第17回分生研シンポジウム
    • 発表場所
      東京大学弥生講堂(東京都)
    • 招待講演
  • [学会発表] リトコール酸は腸管部位選択的にビタミンD受容体標的遺伝子の転写を誘導する

    • 著者名/発表者名
      石澤 通康
    • 学会等名
      第34回胆汁酸研究会
    • 発表場所
      サンプラザシーズンズ(愛知県)
  • [備考] 日本大学医学部生体機能医学系生化学分野

    • URL

      http://www.med.nihon-u.ac.jp/~biochem/index.html

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公開日: 2014-07-24  

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