研究課題/領域番号 |
22590298
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研究機関 | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
島 礼 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 部長 (10196462)
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研究分担者 |
山下 洋二 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 特任研究員 (30420045)
渡邊 利雄 奈良女子大学, 自然科学系, 教授 (60201208)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | キネシンモーター / KIF3 / ホスファターゼ / 2重基質ホスファターゼ |
研究概要 |
KIF3複合体は、細胞質内の物質輸送を行うモーターである。KIF3AとKIF3Bは、ヘテロ二量体を形成し、KAP3を介してカーゴを積み、微小管に沿って運ぶ。KIF3モーターは物質輸送のみならず、有糸分裂の際の紡錘糸や染色体の動きの制御にも重要な働きを持つことが示唆されている。さらに、最近ではKIF3複合体がN-cadherin/β-catenin複合体を形質膜に輸送することで細胞増殖を制御し、腫瘍形成の抑制に働くことが示唆されていた。我々は、2重基質ホスファターゼのひとつ、DUSP26が直接KIF3Aに結合し、KIF3Aを介してKAP3を脱リン酸化することを明らかにした。KAP3の脱リン酸化の意義を明らかにするため、KIF3モーターのカーゴであるN-Cadherinおよびβカテニンの細胞内局在を調べたところ、DUSP26の活性が、N-Cadherinおよびβカテニンが細胞-細胞の境界に集積すること、細胞と細胞の接着性を高めることに働いていることが示された。さらに脳腫瘍のグリオブラストーマにおいてDUSP26の遺伝子発現を調べたところ、著しい発現の減少が認められ、プロモーターに著しいメチル化が認められた。以上、グリオブラストーマの持つ高い浸潤性の原因の一つに、DUSP26遺伝子メチル化/発現減少があることが考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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