研究課題/領域番号 |
22590324
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
新野 大介 久留米大学, 医学部, 准教授 (20426563)
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研究分担者 |
大島 孝一 久留米大学, 医学部, 教授 (50203766)
杉田 保雄 久留米大学, 医学部, 教授 (80216316)
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研究期間 (年度) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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キーワード | ウイルス / 病理学 / ATLL / HTLV-1 / 肝炎 |
研究概要 |
本研究は血清疫学調査によりHTLV-1抗体陽性で原因不明の肝機能異常症例をスクリーニングし、臨床的、統計学的、組織学的にHTLV-1関連肝炎の疾患概念を確立することが目的である。 平成23年度、我々は劇症肝炎様症状を示した成人T細胞白血病リンパ腫(ATLL)の4症例を長崎の関連施設で見つけた。我々はその4症例の組織を用いて免疫染色を行い、臨床病理学的に解析し学会報告した。現在、4例の症例報告の論文を作成している。 平成23年度、我々はATLLのリンパ節病変やATLL cell lineにおいて、HBZ geneのIn Situ Hybridization(ISH)を行い、HTLV-1の同定を行った (Shimizu-Kohno et al. Cancer Sci. 102(7):1432-6, 2011)。ただHTLV-1関連肝炎やATLL病変を証明するのは、この手法ではまだ困難であるため、現在、北里大学臨床検査学佐藤教授と共同研究を行い、HBZ geneのISHを改良したところ、精度が上がってきている。現在、実際の症例に応用している。また、長崎大学消化器内科から11例のHTLV-1抗体陽性慢性C型肝炎症例の肝生検組織を提供して頂いており、HTLV-1の有無で慢性C型肝炎の治療反応性と組織像はどのように異なるかを検討している。Foxp3の発現と組織像、臨床データを検討し、有意な結果が出ているため、現在論文を作成中である。 この3年間で、HTLV-1関連肝炎の疾患概念を確立するところまではいかなかったが、HTLV-1関連疾患やATLLの病態解明にHBZ-ISHが応用できることがわかったことが成果であると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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