研究課題/領域番号 |
22590344
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研究機関 | 独立行政法人 国立病院機構 長崎医療センター・臨床研究センター |
研究代表者 |
伊東 正博 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 臨床研究センター, 機能形態研究部長 (30184691)
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研究分担者 |
中島 正洋 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50284683)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 甲状腺癌 / 放射線 / チェルノブイリ / 遺伝子不安定 / 低ヨード |
研究概要 |
本研究では若年被曝による放射線誘発甲状腺がんの高リスク分子機構を、既に確立したゲノムDNA変異解析に加えエピジェネティックな変異解析の両面から解明することを目的とする。 チェルノブイリ事故から26年が経過し周辺地域での甲状腺癌の発生は小児から成人にシフトし依然高い発生率が見られる。遺伝的・環境的に同じ地域の自然発症甲状腺癌症例のデータ・生体試料が集積し比較が可能になってきた。チェルノブイリ組織バンクには平成24年度は427症例の登録が追加され、これまでに4,288例の組織登録が完了している。次年度から推定個人被曝線量が登録されるようになる。国内では原爆被爆関連甲状腺がん症例の登録が進んでいる。形態学的には被曝甲状腺癌には一つの決まった特徴はなく、被曝形式により形態学的にも分子生物学的にも多様な形態を呈することを報告した。充実性成分は被曝時年齢よりも短い潜伏期と関連しRET/PTC3変異が高率に観察された。高分化型形態を呈する乳頭癌ではRET/PTC1変異が優位であった。短い潜伏期ほど浸潤性が高く、長い潜伏期ほど腫瘍辺縁の線維化が目立った。BRAF変異は年齢と相関し被曝の有無とは関係しないことを明らかにした。低ヨード環境は小児甲状腺癌の発生頻度の上昇、潜伏期の短縮、充実性形態変化に影響を及ぼしていることが推察された。低ヨード環境の影響を見る目的で、非被曝成人症例の国際比較検討を行っている。 これらの生体試料を用いゲノムDNA解析がなされてきたが、放射線特異的な遺伝子変異は見いだされていない。FOXE1(TTF2)の変異やATM、TP53gene、特定遺伝子群のSNPsなどDNA損傷応答遺伝子の多型性が甲状腺癌発症リスクになっている可能性が報告されている。53BP1核内フォーカスを用いたDNA修復・遺伝子安定性維持機構の損傷の解析、microRNA解析を継続的に進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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