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2012 年度 実績報告書

ミクロプロテオミクスによる細胞内と微小環境におけるC型肝炎ウイルス制御因子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22590350
研究機関日本大学

研究代表者

江角 真理子  日本大学, 医学部, 准教授 (10147019)

研究分担者 杉谷 雅彦  日本大学, 医学部, 教授 (40187654)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードC型肝炎ウイルス / 微小環境 / レーザーマイクロダイセクション / プロテオミクス / ウイルス量 / GOLM1 / 細胞膜セリンプロテーゼ / TMPRSS2
研究概要

1 C型肝炎ウイルス量に差のある肝組織から見いだされた、発現が異なるタンパク質:肝組織ウイルス量が400倍以上異なる肝臓組織について比較したところ、実質から90個、間質から27個のタンパク質(総タンパク質数の7.6%)が、ウイルス量により有意に異なる発現を示した。
2 高ウイルス群で発現亢進するタンパク質GOLM1(Golgi membrane protein 1):間質および隣接する実質領域で、高ウイルス群に2.3倍発現亢進するGOLM1に注目した。GOLM1は、門脈域の胆管が陽性を示す他、高ウイルス群では門脈域周囲の肝実質細胞が強陽性を示した。各肝実質細胞内ではapical poleに限局し顕著な極性を示した。ウイルス産生との関連を調べるために感染培養細胞系で検討したところ、感染に伴ってGOLM1 mRNAが2.3倍に発現亢進していた。siRNAによるノックダウン実験、感染前後での細胞内局在変化など検討を進め、GOLM1とウイルス産生との関連を明らかにしている。
3 細胞膜セリンプロテアーゼTMPRSS2による感染の活性化:細胞膜セリンプロテアーゼTMPRSS2の野生型と変異型を安定発現するHuh7細胞を作製し、セリンプロテアーゼ活性とC型肝炎ウイルス感染性を検討した。野生型TMPRSS2は、切断部位アミノ酸配列がQAR, QGRに対し高い活性を示し、発現細胞ウェスタンブロットではQSRで切断された活性型TMPRSSS2 24kDaが観察された。またインフルエンザウイルスHAも切断し膜融合を起こした。感染実験では感染性は増強し、TMPRSS2 siRNAによりノックダウンすると、その感染亢進が相殺された。ウイルス結合と侵入とを分けて感染実験を検討したところ、細胞セリンプロテアーゼの主な関与はウイルス侵入段階であった。現在ウイルス侵入に必須の膜融合について検討を進めている。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] Transmembrane protease, serine 2 (TMPRSS2)はC型肝炎ウイルス感染に関与する2012

    • 著者名/発表者名
      田井雄飛
    • 学会等名
      第35回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121211-20121214
  • [学会発表] 組織間質からみた肝炎の分子病理:レーザーマイクロダイセクション組織検体の比較プロテオミクスで捉えた肝臓の間質2012

    • 著者名/発表者名
      山口裕美
    • 学会等名
      第35回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121211-20121214
  • [学会発表] 細胞膜セリンプロテアーゼがC型肝炎ウイルス感染感受性に関与する2012

    • 著者名/発表者名
      江角真理子
    • 学会等名
      第60回日本ウイルス学会学術集会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20121113-20121115
  • [学会発表] Cell surface serine protease is involved in the hepatitis C virus infection2012

    • 著者名/発表者名
      Mariko Esumi
    • 学会等名
      19th International Symposium on Hepatitis C Virus and Related Viruses
    • 発表場所
      Venice
    • 年月日
      20121005-20121009
  • [学会発表] C型肝炎ウイルス感染量が異なるヒト非癌部慢性肝炎肝組織で、実質および間質のプロテオミクスから何がわかるか?2012

    • 著者名/発表者名
      山口裕美
    • 学会等名
      第71回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      20120919-20120921

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公開日: 2014-07-24  

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