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2012 年度 実績報告書

小胞体分子MG23によるDNA損傷応答と光免疫応答のクロストーク

研究課題

研究課題/領域番号 22590359
研究機関徳島大学

研究代表者

山崎 哲男  徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90330208)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード小胞体
研究概要

DNA損傷応答は細胞死、老化、発がんをもたらす。一方、紫外線に対する免疫応答、すなわち光免疫応答は光線治療、および光線過敏症の背景を成す。このように両応答は病態と不可分の関係にあるが、その分子基盤に関する情報は限定的であり、人為的制御を困難なものにしている。本研究はMG23の機能発現様式を切り口にして、DNA損傷応答と光免疫応答それぞれに固有の分子基盤を整理すると共に、両者のクロストークにまで踏みこむことを目指している。以下の点を明らかにした。
1.HEK293T細胞にsiRNAを導入して、小胞体タンパク質MG23をノックダウンすると、紫外線照射によって誘導される細胞死が亢進した。逆に同タンパク質を過剰発現すると、紫外線暴露時の細胞死が軽減した。したがって、MG23は紫外線によるDNA損傷に際して、細胞保護的な役割を担う。2.抗がん剤エトポシド(DNA二本鎖切断を引き起こす)処理に伴う細胞死に関して、MG23ノックダウン細胞が対象細胞と同様の感受性を示す一方で、MG23の過剰発現によって亢進した。紫外線によるDNA鎖内架橋への影響を検討した1.の知見と合わせると、MG23はDNAの損傷パターンの違いを検出する細胞システムの構成員である事が示唆された。3.細胞内シグナルの伝播機構にアプローチするために、MG23と物理的に結合するタンパク質を酵母2-ハイブリッド法でスクリーニングし、熱ショック蛋白質の一種αBクリスタリン(aBC)を単離した。aBCをノックダウンすると、紫外線感受性が亢進した。また、MG23とaBCのダブルノックダウン細胞は各分子単独のノックダウン細胞と同程度の紫外線感受性を呈したことから、MG23はaBCと同一のシグナル伝達情報経路上に位置し、同タンパク質との相互作用を介して、紫外線に対する細胞保護機能を発揮している可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Protective role of the endoplasmic reticulum protein mitsugumin23 against ultraviolet C-induced cell death2013

    • 著者名/発表者名
      Yamashita A, et al.
    • 雑誌名

      FEBS Letters

      巻: 587 ページ: 1299-1303

    • DOI

      10.1016/j.febslet.2013.03.024

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Role for B-cell adapter for PI3K (BCAP) as a signaling adapter linking Toll-like receptors (TLRs) to serine/threonine kinases PI3K/Akt.2012

    • 著者名/発表者名
      Troutman TD, et al.
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci U S A

      巻: 109 ページ: 273-278

    • DOI

      10.1073/pnas.1118579109

    • 査読あり
  • [学会発表] ケミカルツールを用いたsiRNA-タンパク質間の相互作用様式解明2013

    • 著者名/発表者名
      南川典昭
    • 学会等名
      日本薬学会第133年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      20130327-20130330
  • [学会発表] 小胞体タンパク質EPIGは紫外線照射による細胞死を抑制する2012

    • 著者名/発表者名
      山崎哲男
    • 学会等名
      第51回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会 中国四国支部学術大会
    • 発表場所
      島根県民会館・サンラポーむらくも(島根県)
    • 年月日
      20121110-20121111
  • [学会発表] ミトコンドリア由来のROSシグナルは骨芽細胞の分化を誘導する2012

    • 著者名/発表者名
      山崎哲男
    • 学会等名
      第51回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会 中国四国支部学術大会
    • 発表場所
      島根県民会館・サンラポーむらくも(島根県)
    • 年月日
      20121110-20121111

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公開日: 2014-07-24  

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