研究課題/領域番号 |
22590361
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
宮崎 龍彦 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80239384)
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研究分担者 |
倉田 美恵 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (80423440)
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キーワード | オステオポンチン / 立体構造 / 競合的阻害 / 膠原病治療モデル |
研究概要 |
申請者らは糸球体腎炎感受性因子であるOpnの多型により修飾されるインテグリン結合サイトを阻害する新規アナログを作成し、Opnの多型部位の阻害による新たな膠原病治療戦略の確立を目的に研究を行うことを企図し、以下の結果を得た。 1,蛍光ビーズを用いた蛋白相互作用解析によるOpn結合阻害蛋白候補のスクリーニングFluorometric Microvolume Assayの原理によるAlpha ScreenによりOph機能阻害蛋白をスクリーニングし、この部位に結合アフィニティーをもつ蛋白をこの段階で80クローンに絞り込んだ。 次に、GST-capture ELISAを用いて、詳細に候補蛋白とOpnの結合アフィニティーを濃度勾配をつけて解析し、疾患感受性アレルのOpnに高アフィニティーを示し、疾患抵抗性アレルのOpnではアフィニティーの落ちる蛋白を5クローン選択した。 2.Oph結合阻害蛋白のin vitroにおける二次スクリーニング 上記1.でスクリーニングされた結合アフィニティーを持つ蛋白について、in vitroにおけるOpn機能阻害が行われるか、bioassayを用いて検索した。 2-1)免疫担当細胞とのOpn結合アフィニティー阻害能の解析 2-2)阻害蛋白による免疫機能modulationの解析をそれぞれ行い、5クローンから3クローンをOPn結合阻害アナログの候補として見出した。 現在、これらのクローンにつき、マクロファージ活性化、マクロファージ遊走、脾細胞を用いた抗体産生誘導能・T細胞活陸化能(Th1,Thi17)の阻害などについて詳細に解析を行っている。 今後、これらのアナログを膠原病モデルマウスMRL/lprやMXH/lprに投与する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
蛋白アフィニティーの解析実験に乱、予想以上に時間がかかり、in vivoにおける投与実験への移行がやや遅れているものの、ほぼ予定通りに解析結果を得て実験のステップが進展している。このまま研究を続ければ、申請期間内に期待した結果が得られる可能性が高い。
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今後の研究の推進方策 |
おおむね順調に進展しているが、上記のごとく、予定よりもわずかに進展が遅れている。 In vivoに於ける投与実験、in vitvoに於ける阻害機能の解析実験をやや簡潔化し、期間内に実験が終了するよう調整する。その場合、次回プロジェクトにおいて、特にアナログ投与のDDSに関する研究を再度詳細に検討する必要が出てくる。
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